『天気の子』新海誠監督に、読者の疑問をぶつけてきた!野田洋次郎への愛の告白(!?)から、夏美の就職先まで一挙に解答
新海誠監督による最新作『天気の子』(公開中)は早くも興行収入60億円を突破するなど、大ヒットを記録中。なんとムンバイ、デリーをはじめとするインド全国20都市で、10月11日(金)から公開されることも決定した。新海ワールドが、ますます多くの人々を魅了している。
そこでMovieWalkerではユーザーから質問を募り、新海監督ご本人に答えてもらう“AMA”(=Ask Me Anythingの略。ネットスラング風に言うと「新海誠だけど、何か質問ある?」といった意味)を実施。あなたの疑問・質問、そして愛を監督にぶつけてきました!たくさん届いた質問を見るや、「すごくうれしいです。ありがとうございます」と笑顔の新海監督。『天気の子』のシーンに隠された想いや、意外な素顔が明らかになった「Ask Me Anything」、いざスタート。
「冒頭の船のシーンで、帆高は雨が降ったことを喜んだように見えました。彼はどのような気持ちだったのでしょうか?」(10代・男性)
「冒頭の船のシーンは、帆高の傾向や性格のようなものを描いたつもりです。『非常に激しい雨が予想されます。安全のため、船内にお戻りください』という放送がかかり、みんなが船の中に戻っていくんですが、そんななか帆高だけは逆方向に歩いていく。『この男の子は、人と反対の方向に行ってしまうんだ、大人に言われたことと逆のことをやってしまうんだ』ということを描きたいと思っていました。大雨に喜んでいるのは、島を出てきた解放感もあると思います。帆高はみんなが嫌がるような、危険だと思うようなことに解放感や喜びを感じてしまう。そういった、物語の行く末を示しているシーンになります」
「夏美さんは無事に就職できたのでしょうか。どんな職に就けたのか気になって仕方ありません!」(30代・男性)
「映画を何回か観ていただくとわかるんですが、夏美のかぶっていたヘルメットが、エピローグのある場所に置いてあるので、ここで働いているのかなと思ってもらえるかと思います。じっくりご覧いただいて、ヘルメットを探してみてください」
「新宿を舞台にする理由を教えてください」(20代・男性)
「単純に、僕が新宿を好きだというのが一番の理由です。長野の田舎で育って、上京して最初に行った街が新宿でした。僕は1992年くらいに東京に来たんですが、新宿都庁がちょうど出来上がったころで。『シティーハンター』の街という印象もあって、新宿駅の掲示板には必ず『XYZ…』なんて書かれたりしていたころですね(笑)。そういった勢いのある街で、僕は新宿に憧れがあったんです。なので、どうしても新宿が自分の作品に出てきてしまうのは、新宿が好きだし、自分も近くに住んでいるし、普段よく目にしている風景だから。そして新宿というのは、包容力のある街だという気もしています。老若男女、外国人の方もいて、いろいろな職業の人がいる。清濁あわせのむような“寛容さ”を感じています。帆高のような男の子にとっては怖い街かもしれませんが、僕にとって新宿は、歩いているだけで少し安心する街です」