東京ファンタ、オールナイトで一夜限りの復活!チャールズ・ブロンソン激似俳優が乱入
第32回東京国際映画祭にて11月2日、ジャンル映画を愛する伝説の映画祭「東京国際ファンタスティック映画祭」がオールナイト上映「シン・ファンタ<復活!?東京国際ファンタスティック映画祭ナイト>」として一夜限りの復活を果たした。清水崇監督、映画評論家の江戸木純ら、同映画祭を愛してやまない著名人がかけつけただけでなく、チャールズ・ブロンソン似の俳優ロバート・ブロンジーまで登場してお祭り状態となるなか、オールナイト上映がスタートした。
「東京国際ファンタスティック映画祭」は、1985年から2005年まで毎年、東京国際映画祭の協賛企画として同時期に2002年まで渋谷パンテオン、2003年から新宿ミラノ座にて開催されていた映画祭。黎明期のホラー映画のブームを牽引し、香港、韓国、インド映画などをいち早く特集し話題を呼んだ。この日の上映作品は、アリ・アスター監督最新作『ミッドサマー』(2020年2月上旬公開)、マ・ドンソク主演の『悪人伝』(2020年夏公開)、小林勇貴監督最新作『爆裂魔神少女 バーストマシンガール』(11月22日公開)。オープニングアクトは『爆裂魔神少女 バーストマシンガール』チームが務め、ド派手アクションで会場を沸かせた。
復活のお祝いとあって、会場も熱気ムンムン。ステージには、『爆裂魔神少女 バーストマシンガール』から搗宮姫奈、花影香音、坂口拓、マキタマシロ、西村喜廣、千葉善紀ら。また続々と同映画祭と縁のある人が呼び込まれ、映画評論家の高橋ヨシキ、映画監督の清水崇、山口雄大、映画ライターのよしひろまさみち、映画秘宝編集長の岩田和明、アメコミライターの杉山すぴ豊、フリーアナウンサーの笠井信輔、幅広いジャンル映画の企画、プロデュースを担ってきた叶井俊太郎の姿も見受けられた。
さらにスペシャルゲストとして、この日は上映がないにもかかわらず、『野獣処刑人 ザ・ブロンソン』(12月20日公開)のキャンペーンで来日中のチャールズ・ブロンソンの激似俳優ロバート・ブロンジーまでも参戦。ロバートは「コンバンワ」と日本語で挨拶。チャールズ・ブロンソンといえば「う〜ん、マンダム」とつぶやくCMも流行したが、周囲に促されてロバートもあごをなでながら「マンダム」とニヤリ。大きな拍手を浴びていた。
「青春時代はずっと東京ファンタ」という山口監督は、「ブロンソンさん(のソックリさん)が来ているのに、その映画をやらないゆるい感じもファンタ。これからも続けてほしい」と笑顔を見せ、清水監督は心霊スポットとして名高い“犬鳴村”を題材に描く最新作『犬鳴村』(2020年2月7日)を紹介し、「ファンタ、好きです!」とコメント。杉山が「ルチオ・フルチ監督が言っていたけれど、こういう映画祭に来る観客が世界一の観客!」と叫ぶなど、それぞれが「東京国際ファンタスティック映画祭」への愛を表明していた。
取材・文/成田 おり枝