【連載】「尾崎由香のぴゅあっとムービー」12月 今月の映画:『ラスト・クリスマス』
映画好きで知られる声優・尾崎由香が、鑑賞した映画や自身のあれこれについて語る「尾崎由香のぴゅあっとムービー」(「月刊シネコンウォーカー」&「月刊イオンエンターテイメントマガジン」連載中)。今月は、クリスマスソングの定番として有名なイギリスのポップデュオ、ワム!の名曲を題材にしたコメディタッチのラブストーリー『ラスト・クリスマス』(公開中)を取り上げる。
舞台はホリデーシーズンのロンドン。クリスマスショップで働くケイトの前に突然、謎めいた青年トムが現れ、ケイトは次第に彼に惹かれていくが…。『いつか晴れた日に』でアカデミー賞の脚色賞を受賞したエマ・トンプソンが、ワム!の名曲からインスパイアされたファンタジックなオリジナル・ストーリーを紡ぎ、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』のキーラ役に抜擢され注目を浴びたエミリア・クラークが主演を務めた本作を、彼女はどのように観たのか?
やっぱりクリスマスって待ち遠しい♪
クリスマス・ソングが大好きなので、ワム!の「ラスト・クリスマス」もこの時季になると毎年必ず聴くんです。恒例行事みたいに(笑)。だからこの作品も、あの名曲がどう映画になるんだろう?って気になってました。ビジュアルから、純粋な、キラキラした恋愛ものなのかなーって想像していたんですが、コメディ要素が意外と強くてとっても笑えたし、おもしろかったです。
ヒロインを演じている女優さんは、海外ドラマの「ゲーム・オブ・スローンズ」だと女神みたいなお姫様の役で、そのイメージが強かったんですが、この映画では全然違って、明るくて前向きなドジっ子。すごくギャップがあって、それがよかったですね。あとはお店のオーナーさんや施設の人たちとか、ヒロインの周囲にいる人たちも個性的ですてきなキャラクターばかり。ロンドンの街並みもきれいだったし、ヒロインの成長や家族との関係のドラマもちゃんと描かれていて、観ていて心が温まります。
大きなネタバレがあるので物語にはあまり触れられませんが、「やっぱりクリスマスっていいなぁ、待ち遠しいなぁ」ってハッピーな気持ちになれる映画でした。そういえば、これまで「ラスト・クリスマス」の歌詞の意味を深く知らなかったので、映画をきっかけにじっくり読んでみたんですけど、こんなに悲しくてせつない、大人の歌だったんですね…。劇中でもヒロインがすごく楽しげに歌うシーンがありますが、すっかりイメージが変わりました。
わたしのクリスマスは、毎年ツリーを飾りますし、お母さんに用意してもらって大きい七面鳥も食べちゃう。クリスマスな気分に浸るのが大好きなんです。それに、去年は飼っているネコの“ぴあ”にサンタ帽をかぶらせたりしましたね。無理やりサンタの格好にして、写真を撮って「我が家にサンタが来ました!」とかやって。ぴあは嫌がっておとなしくなるんですが、たぶん「まただ…」とか思ってるのかな(笑)。
ちなみにサンタさんのことは小学校低学年まで本気で信じていました。でも、ある日トランクにプレゼントが入っているのを目撃しちゃって、「サンタじゃない…!」って…(笑)。
●尾崎由香プロフィール
おざきゆか◎1993年生まれ、東京都出身。15年より声優活動を開始し、17年にテレビアニメ「けものフレンズ」のサーバル役に抜擢され注目を集める。18年には「LET’S GO JUMP☆」でソロデビューを果たし、今年8月に1stソロアルバム「MIXED」をリリースするなどアーティストとしても活躍中。
Twitter/@ozaki_yuka515 Instagram/ozapure15
取材・文/編集部