【今週の☆☆☆】銀河系一家の一大巨編「SW」完結編や、ザック・エフロン主演のサスペンス『テッド・バンディ』など週末観るならこの3本!
Movie Walkerスタッフが、週末に観てほしい映像作品3本を(独断と偏見で)紹介する連載企画。今回は、12月20日(金)から今週末の公開作品をピックアップ。42年続いたスカイウォーカー家の物語の完結編や、デニス・ホッパーがハリウッドを出禁になった(!?)大問題作、ザック・エフロンが実在した殺人犯を演じたサスペンスなど、バラエティあふれる作品ばかり!
映画史を変えた壮大なサーガのラストを目撃せよ! 『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』(12月20日公開)
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(15)から始まった新たな3部作の最終作にして、1977年(日本では78年)に公開された『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』から始まった9作品にもわたるスカイウォーカー家のサーガの幕を閉じる完結編。ルーク・スカイウォーカーの意思を継ぎフォースを覚醒させたレイと銀河を支配するファースト・オーダーの指導者となったカイロ・レン。宿命のライトサイドとダークサイド=光と闇の戦いの行方、そして追い詰められながらもファースト・オーダーへの反撃を行うレジスタンスの戦いはどのように描かれるのか?映画史に大きな足跡を残し、多くの映画やアニメなどのエンターテインメント作品に影響を残してきた、偉大なる作品の終わりの終わりに待ち受けているであろうエモーショナルな瞬間を、ぜひ劇場で味わっていただきたい。(映画ライター・石井誠)
デニス・ホッパーはこの映画が原因で干された…!?『ラストムービー』(12月20日公開)
この映画の筋書きを説明することは困難だが…やってみよう。ペルーの村で、ハリウッドの西部劇映画の撮影が行われる。映画というものに魅入られた村人たちは、張りぼてのカメラを作って撮影を再現しようとするが、銃撃戦には本物の銃と実弾が使われていた…。と、こんな説明を聞いた上で本作を観ても、「ええ?そんな話!?」と言われるのがオチではないか。天才俳優にして『イージー・ライダー』(69)の監督として名を馳せたデニス・ホッパーは、本作を通常の映画ではありえない表現と編集で埋め尽くし、そのせいでハリウッドから干されてしまった。そんな呪われた大問題作が、なんと4K画質で修復されてリバイバル。50年近い歳月を経てもその奇怪さは変わらないが、いまの時代の観客こそが先入観なしにホッパーの挑戦を味わうことができる気がしてならない。なんかスゴい物観たい人、集まれ!(映画ライター・村山章)
愛する彼は殺人犯!?揺れる女心とスリルがシンクロした『テッド・バンディ』(12月20日公開)
多くの女性の命を奪い、逮捕後はフレンドリーな表向きの顔により、米メディアの寵児となったテッド・バンディ。この殺人鬼の素顔に、恋人だった女性の視点から迫ったのが、このサスペンスだ。ヒロインはバンディを愛するがゆえに、彼を殺人犯だとは思っていない。しかし、容疑が報道されると、思い当たるフシもある。それでも彼を信じたい…そんな彼女の揺れる気持ちにフォーカス。バンディの凶行が描かれることはほとんどなく、何も知らずに本作を見れば、“彼は殺人犯ではない”と思うだろう。そんなミスリードこそが、本作のおもしろさで、ヒロインの気持ちにシンクロしてドキドキできる。人間の表と裏の顔の乖離を浮き彫りにした点でも興味深い。(映画ライター・有馬楽)
週末に映画を観たいけれど、どの作品を選べばいいかわからない…という人は、ぜひこのレビューを参考にお気に入りの1本を見つけてみて!
構成/トライワークス