『Fate』杉山紀彰と中田譲治に聞く士郎と言峰の宿命…「お互いの正義を貫くことを選択する」
「言峰目線になってしまうので、桜は道具として見ています」(中田)
――ヒロインの桜への印象は変わりましたか?
杉山「ほかのルートでは親友の妹であり後輩という立ち位置で、どこか儚げな女の子として描かれていました。[Heaven’s Feel]のルートはその儚さの理由が明らかになり、接し方が変わるルートでもあります。桜のキャラクター像がより深く伝わることで、すべて共感していただけるとは思わないですが、そうなってしまった原因を知って、哀れみというか、同情という感情も出てくるのではないかなと。理不尽な状況から彼女を救いだす選択をする士郎に対しての理解は得られるかなと思っています」
中田「桜の印象は変わりましたよね。第一章の、士郎と桜の日常シーンから始まったわけですが、第三章を迎えて思うのは、このファーストシーンがのちに効いてくるなということです」
――男性キャストの間で話題になるテーマだと思いますが…。桜への思いに変化はありましたか?
中田「桜は重いよ、とかよく言われるもんね」
杉山「僕は、そんなに変化はなかったです」
中田「やさしいなぁ(笑)」
杉山「原作が自分の中に入っているので桜を理解できるのかもしれません。頭では理解しているけれど、体が怖がっているというのが随所に見られる。そんな桜の人間らしい反応も見どころかなと思います。舞台挨拶などで下屋(則子)さんが桜のセリフを言うと、『かわいい!』と『怖い』という声が半々だったりします。そういう反応になるヒロインってなかなかいないですよね。アフレコでも、ほかのキャストが桜の演技を聞いて同じ反応をしているのがおもしろかったです。ある意味、両方真実なのかなと思っています」
中田「僕は言峰目線になってしまいます。なので、桜は道具として見ています。せいぜい意識を保ってくれればいい、と思っちゃいますね(笑)」
杉山「(笑)」
中田「下屋さんの印象も第二章と第三章ではだいぶ違っていましたね」
杉山「士郎として『イリヤ、イリヤ』と叫んでいるのを見て、モヤモヤするって言われたこともありました」
中田「怖いよ下屋さん!まあ、でもあれだけ自分の方を向いてくれるなら、周りはどうでもいい、なにをしようが守ってやるという士郎の気持ちもわからなくないです」
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