コロナウイルスの影響で映画動員ランキングが休止に…劇場新作をオンライン配信する動きも
新型コロナウイルスの感染防止対策として出された緊急事態宣言の全国拡大を受け、全国の劇場が休館に。ランキング集計対象館の減少に伴い、国内映画動員ランキングの発表は休止となった。
映画館の休映に伴い、公開中の作品を配信
このような状況のなか、現在公開中の作品や公開予定の新作をオンライン配信する動きも始まっている。2011年の東日本大震災で起きた福島第一原発事故の真実を描いた『Fukushima 50』が動画配信サービスのひかりTVやU-NEXTほかで限定配信中のほか、『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』もひかりTVとU-NEXT、『ふたりのJ・T・リロイ ベストセラー作家の裏の裏』や『白い暴動』などの作品もU-NEXTで観ることができる。
オンライン視聴料金を劇場へ分配…「仮設の映画館」など新たな試みも
4月24日(金)に公開予定だった鬼才アレハンドロ・ホドロフスキー監督の最新作『ホドロフスキーのサイコマジック』は、5月22日(金)まで公開を延期することを発表している。しかし、配給元であるアップリンクが運営するオンライン映画館、アップリンク・クラウドにて4月24日から5月21日までの期間限定でストリーミング配信を実施するという。また、オンライン視聴による売上は、全国の本作の上映予定館に分配されるようだ。
このようなデジタル配信による売上を劇場へ分配する試みはほかにもあり、想田和弘監督による新作ドキュメンタリー『精神0』では、「仮設の映画館」という取り組みが行われる。本作もまた、公開予定日だった5月2日より配信をスタートさせる予定で、観客(=視聴者)は公式サイトに掲載された全国の劇場から観に行きたい場所を選択。支払った鑑賞料金を実際の興業収入と同じように、それぞれの劇場や配給会社、製作者に分配される仕組みとなっている。
「クレヨンしんちゃん」や「アイアンマン」で愛された声優・藤原啓治の訃報に悲しみの声相次ぐ
そんななか、テレビアニメ「クレヨンしんちゃん」の野原ひろし役、「アイアンマン」や「アベンジャーズ」シリーズ、「シャーロック・ホームズ」シリーズでのロバート・ダウニー・Jrの吹替えを担当し、多くのファンから愛された声優・藤原啓治が12日にガンで亡くなったことが、藤原が代表取締役を務める「AIR AGENCY」のHPで発表された。
野原ひろし役は2016年に体調不良で活動を休養した際に交代していたが、18日の「クレヨンしんちゃん」放送後に、「24年間、野原ひろしの声優を務めていただいた、藤原啓治さんが逝去されました。ご冥福をお祈りいたします」という追悼のテロップで流れ、過去に収録された藤原による「しんのすけー!」というセリフも放送。SNSなどを通じて関係者やファンから、多くの悲しみと感謝のメッセージも送られていた。また、現在公開延期となっているが、ロバート・ダウニー・Jrの主演作『ドクター・ドリトル』でもダウニー・Jr演じるドリトル先生の吹替えを藤原が務めている。
文/トライワークス