成海璃子が熱血AD役で大奮闘。「前よりも人のことが好きになってきた」|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
成海璃子が熱血AD役で大奮闘。「前よりも人のことが好きになってきた」

インタビュー

成海璃子が熱血AD役で大奮闘。「前よりも人のことが好きになってきた」

子役からデビューし、数々の映画やドラマに出演してきた成海璃子も今や19歳。香取慎吾の主演映画『LOVE まさお君が行く!』(6月23日公開)では、番組製作に悪戦苦闘する熱血AD・吉野水希役を好演した。今年は「平清盛」で大河ドラマにも初挑戦するなど、フィールドをさらに広げている。本作では今までやったことがないような演技にもトライしたという。彼女にインタビューし、女優としての今について聞いてみた。

今回は、新鮮な芝居を求められることが多かったという成海。「ファミリー向けの映画ってあまりやったことがなくて。しかも、ここは驚くとか、リアクションの大きい芝居が多くて戸惑ったんですが、一緒だった光石(研)さんはどんなことでもできたから、私もできるようにならなきゃ駄目だと思ったし、自分はまだまだだなと感じた現場でした」。

動物バラエティ番組「ペット大集合!ポチたま」の人気コーナー「まさお君が行く!ポチたまペットの旅」から生まれた本作。ラブラドールのまさお君がいた現場について、成海は「朝、まさお君が来ると、スタッフも触りに行ったりして、すごく雰囲気が良くなるんです。でも、香取さんは本当に大変だったんじゃないかな。ずっと引っ張り回されていたので。いつ、どんなことが起こるのかわからないから、ドキュメンタリーのような撮影現場でした」。

本作では、香取慎吾扮する主人公・松本秀樹やまさお君だけではなく、彼女が演じた水希など、様々な人々の成長が描かれる。成海自身も女優として、「以前とすごく変わった」という。「高校生の頃までは頭が硬くて、否定ばかりしていたんです。人に対しても、そんなのありえない!みたいな感じで。でも、最近はあまり否定はしなくなって、そういうこともあるよなって思えるようになりました。人のことが前より好きになってます」。

続けて「もちろん、誠実に作ることはいつも心掛けています」とも語る。「作品を作ることって、あまり個人の作業という気がしなくて。現場は、撮影部、照明部というふうに色々分かれていて、各部署本気で。その中で自分も負けるわけにはいかないし、そういった雰囲気は怖いけど面白い。皆で一緒に作ることが刺激的です」。

共演者、スタッフとの接し方自体が変わったということか。「前は敵みたいな意識があったんですが、そういう思いはもうしなくなりました。楽になったし、どんなことでも楽しめるようになったと思います」。

その思いは作品選びにも反映されている。「今までだったら、自分が不得意そうな仕事は選ばなかったけど、それじゃ駄目なんだなって。できないってことは言えない職業だとも感じるようになりました。だから、やったことのないキラキラ青春もののオファーを頂いたら、今なら逆に面白いかも!って思える。映画の中で踊ったりしても楽しいんじゃないかと。だから、キラキラした恋愛ものも是非やってみたいです」。

最後に「自分がやりたいと言っても、成海で作りたいと思ってもらわないと成立しないから、ほしい、ほしいと思うだけじゃなくて、自分が頑張らなきゃいけないなって思います」と宣言。劇中で、まさお君たちに翻弄されながらも、自らの道を切り開き、番組を成功へと導いていく水希。そのたくましさは、今まさにしっかりと根を張り、天を見つめて成長していく女優・成海璃子自身を投影している。【取材・文/山崎伸子】

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