【直前予測】第85回アカデミー主演男優賞&主演女優賞
現地時間2月24日(日)に開催される第85回アカデミー賞授賞式。2月19日に投票受付が締め切られたが、各メディアの分析から主演男優賞及び主演女優賞の受賞予測をまとめてみた。
主演男優賞に関しては、『リンカーン』(4月19日公開)のダニエル・デイ=ルイスの受賞が99%と、ほぼ確実視されている。各賞をほぼ席巻してきた実績も大きいが、過去に『マイ・レフトフッド』(89)、『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』(07)で二度も主演男優賞を受賞しているダニエルの演技力は業界内でも折り紙つきで、ダニエルが演じれば、ほぼノミネートは確実と言われるほど信奉者も多い。
また、歴史上の人物を演じると受賞率が高いうえに、歴代アメリカ大統領の中でも絶大な人気を誇るエイブラハム・リンカーンを演じていることも手伝って、USAトゥデイ紙、FOXニュースらの映画評論家による予想を掲載しているgoldderby.comでは、26人の評論家全員がダニエルの受賞を予測している。またindiewire.comも、「同業界の中で指折りの実力派と言われるダニエルの渾身の演技を見て、彼に投票しない方が難しいだろう」として、ダニエルを予想している。
「減量と素晴らしい歌唱力でジャン・バルジャンを演じたヒュー・ジャックマンの演技も、ブラッドリー・クーパー、ホアキン・フェニックスの素晴らしい演技も太刀打ちできない」としており、数年に一度しか映画に出演しないダニエルが出演した年のアカデミー賞で、他の候補者の受賞確立がほぼゼロに等しいと崇め奉られる存在になっている。
一方で主演女優賞は、未だに混戦状態にあり、予測不能なカテゴリーと言われている。ノミネート発表直後は、『世界にひとつのプレイブック』(2月22日公開)のジェニファー・ローレンスと『ゼロ・ダーク・サーティ』(公開中)のジェシカ・チャステインの一騎打ちと予想されることが多かったが、その後、ジェニファーが優位に立ち始めた。しかし、特異な選択眼を持つ平均62歳のアカデミー会員たちのこと、他の賞レースとは違った結果を導き出すのではないかと予想している。
indiewire.comは、86歳という最高齢でノミネートを果たした『愛、アムール』(3月9日公開)のエマニュエル・リヴァを最有力候補にしており、まだ22歳と若いジェニファーに勝算を残しつつも、これが最初で最後のノミネートで受賞となるエマニュエルに華を持たせる可能性が高いと分析している。ジェシカに関しては、オサマ・ビンラディンというアメリカにとって最強の宿敵を女性CIAエージェントが収束させたという事実を、77%もの男性で占めるアカデミー会員が受け入れるのは難しいのでは、との見解もある。
goldderby.comは、ジェニファーに18人、エマニュエルに7人、ジェシカを予想しているのはたった1人となっており、最終的にはエマニュエルVSジェニファーの争いになりそうだ。【NY在住/JUNKO】