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実写版『シンデレラ』の制作秘話を監督が明かす!

インタビュー

実写版『シンデレラ』の制作秘話を監督が明かす!

誰からも愛されているラブストーリーの傑作を実写映画化した『シンデレラ』(4月25日公開)。本作の監督は、『ヘンリー五世』(89)でアカデミー賞監督賞にノミネートされたケネス・ブラナーだ。

世界中で大ヒットを記録している『シンデレラ』が成功した秘訣と、自身の挑戦について、ブラナー監督にインタビューを敢行した。まず、“ディズニーの世界”を構築するにあたり、彼はどのように考えていたのだろうか?

「『シンデレラ』について電話をもらった時、こう言ったんだ。『美術部に行って(これまで3度オスカーに輝いた、衣装の)サンディ(・パウエル)と話してみるよ。彼女の仕事がセンセーショナルなものになることには何の疑いもない。でも、それが必ずしも、僕がやりたいストーリーの語り方かどうかはわからない。もし、違うものであれば、他の誰かを見つけるべきだ』とね」。

映画の中で重要な位置を占める衣装については、「使用人の服とか、すごくたくさんの細かいことを決めていかないといけなかった。チョコレート・キャンディのようにあまりに派手に飾り立てたくなかったんだ。“装飾過剰”というか、色がありすぎるようにはしたくなかった」と言う。

「とても豊かなルックスの映画になることはわかっていた。だから、僕たちの仕事は、磨きをかけて、趣をある意味、実用的なものにする、ということだったんだよ」。

そうして作られた実写版『シンデレラ』は世界的に成功し、絶賛されている。その秘訣は、「ナイーブなもの、野暮なものは作らない、ということだね。しかし、実際のところ、まったくその反対だった」と話す。

「シンデレラ・ストーリーは、その中心に強くて力のある女性を置くことで、現代の風潮に受け入れられるものになると感じたんだ。彼女は、困難な状況にあっても、自分自身で決断を下し、力をつけ、元気でパワフルになる」。

そして主人公のシンデレラについては、「どのようにキャラクターを描くかが最も重要だった。彼女が信じていることを、どうすれば僕たちが信じられるのか、と考えた。それなら彼女の家庭生活を描こうじゃないか、と」。

「彼女という人間がどのように形成されたか、どういう影響を受けているのかを見てみよう。仕事で家を離れていた父親が戻って来たら、情熱的に母親にキスをするような、うまくいっている幸せな家族だ。そして、動物との楽しみや自然の世界にいる喜びが彼女にはある」と、考えを明かしてくれた。そして、今まで描かれてこなかったシンデレラの日常を描きだし、映画の最後にはシンデレラが幸せになる姿…。

柔和な表情で、すべての質問に真摯に答えるブラナー監督。『シンデレラ』に詰まった監督の丁寧な仕事とクリエイターとしての情熱を見れば、間違いなく心をつかまれるはずだ。【Movie Walker】

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