リリー・フランキーや橋本愛に監督が「自慰行為を手伝ってもらった」と暴走発言
リリー・フランキーが、『盲獣vs一寸法師』(01)以来15年ぶりに単独主演を務めた映画『シェル・コレクター』(2月27日公開)のプレミア上映会が、2月18日にテアトル新宿で開催。リリー・フランキー、池松壮亮、橋本愛、坪田義史監督が舞台挨拶に登壇した。リリーは「別に宣伝しなくてもけっこうです。『ワケわかんなかった』で良いです」と、歯に衣着せぬ自虐コメントを連発した。
リリーは「監督は潔いです。試写会の前日に、ハローワークに通ってた。この映画はヒットしないから。この前もNYに行くのに、奥さんにお金を借りて行ってました」と暴露。
さらに第45回ロッテルダム国際映画祭に参加した時のエピソードを披露。「もしかして賞を獲るかもという噂があったけど、ダメになって。久しぶりに監督の大人の号泣を見ました。こういう人とやって良かったと改めて思いました」。
坪田監督が「リリーさん、弱った男にやさしいんです」と言うと、リリーは「あの時、シャンパン2本空けたので、返してください」と言って、笑いを取った。
橋本も「監督にいっぱい変なことをやらされました」と恨み節を言ってから、映画について「こういう埋もれがちな、大衆化してない、マニアックというか、アンダーグラウンドというか……」と表現すると、リリーが「言えば言うほどね」と突っ込む。橋本は「作れば自己満足になるんじゃないかと思っていたけど、ちゃんと作って良かったんだなと希望をもちました」と感想を語った。
散々いじられた坪田監督の発言の暴走ぶりもハンパなく「僕の自慰行為を手伝ってもらっているような、僕のペニスの周りをキャストがぐるぐる回っているような感じで。でも、いっしょにものを作っているような感覚があって面白かったです」と手応えを口にした。
『シェル・コレクター』は、ピューリッツァー賞受賞作家アンソニー・ドーアの同名小説の映画化作品。舞台を日本に置き換え、オール沖縄ロケで撮影を敢行した。リリーが演じたのは、盲目の貝類学者役。競演に、寺島しのぶ、橋本愛、池松壮亮。第45回ロッテルダム国際映画祭Bright Future 部門に正式出品された。【取材・文/山崎伸子】