映画ランキング - 国内映画
(2025/2/7~2025/2/9)

2025年2月10日 発表(毎週火曜更新)
2025年2月7日~2025年2月9日に日本国内で上映された映画の観客動員数ランキングはこちら。『ファーストキス 1ST KISS』『野生の島のロズ』『366日』などがランクイン!(興行通信社調べ)

松たか子&松村北斗共演の『ファーストキス 1ST KISS』、大ヒット作『はな恋』に迫る週末成績で初登場No. 1スタート!
松たか子&松村北斗共演の『ファーストキス 1ST KISS』、大ヒット作『はな恋』に迫る週末成績で初登場No. 1スタート!
松たか子&松村北斗共演の『ファーストキス 1ST KISS』、大ヒット作『はな恋』に迫る週末成績で初登場No. 1スタート!

2月7日から2月9日までの全国映画動員ランキングが発表。脚本家の坂元裕二と『ラストマイル』(24)や『グランメゾン・パリ』(公開中)の塚原あゆ子監督がタッグを組み、松たか子と松村北斗が共演を果たした『ファーストキス 1ST KISS』(公開中)が、初登場でNo.1に輝いた。
全国332館で公開され、初日から3日間で観客動員17万4000人、興行収入2億5400万円を記録した『ファーストキス 1ST KISS』。坂元にとって『怪物』(23)でカンヌ国際映画祭脚本賞を受賞して以来の新作となる本作は、事故で夫を亡くした主人公が、ひょんなことから夫と出会った15年前にタイムトラベルし、その未来を変えようとする姿を描くラブストーリーだ。 まず塚原監督の作品を振り返っていけば、長編監督デビュー作となった『コーヒーが冷めないうちに』(19)は動員ランキングで惜しくも2位スタートとなったものの、最終興収は15億円を突破。続く『わたしの幸せな結婚』(23)で初登場首位を飾ると、昨年夏の『ラストマイル』は公開から6週間で5度のNo. 1を獲得。前者は興収28億円、後者は同59億6000万円という大ヒットを記録し、『グランメゾン・パリ』も公開2週目にナンバーワンを獲得。 一方、坂元のほうは14年ぶりに映画脚本を手掛けた『花束みたいな恋をした』が6週連続No. 1に輝き、最終興収38億1000万円を記録。先述の『怪物』は首位にこそ立てなかったものの、最終興収は21億5000万円を記録。これらの数字が示す通り、驚異的な高打率を誇る監督&脚本家コンビであり、そこに5年ぶりの主演映画となる松に、『夜明けのすべて』(24)でキネマ旬報ベスト・テン主演男優賞に輝いたばかりの松村が加わるという最強の布陣。 初動の成績だけで比較すると『花束みたいな恋をした』の初週末対比で動員が95%、興収が98%とその差はわずか。『わたしの幸せな結婚』や『怪物』、『ラストマイル』の初動には遠く及ばなかったものの、『花束〜』も然り、現在大ヒット中の『366日』(公開中)も然り、近年ラブストーリー映画は口コミでじわじわと成績を伸ばす傾向にある。その傾向は、本作にも合致することとなるだろう。 また坂元の脚本作品は、『花束〜』に続くタッグとなる土井裕泰監督のメガホンのもと、広瀬すずと杉咲花、清原果耶が共演する『片思い世界』が4月4日(金)に公開を控えている。今回の『ファーストキス 1ST KISS』の成功は、同作の成績にもよい影響を与える可能性も高いと見える。 さて、ここからはランキングに戻ろう。2位に初登場を果たしたのは、ピーター・ブラウンの児童文学「野生のロボット」シリーズをドリームワークス・アニメーションが映画化した『野生の島のロズ』(公開中)。先週の当記事で日本の映画興行における“邦高洋低”の現状について触れたが、今週トップテン入りを果たした洋画作品は同作1本のみとなっている。 無人島に漂着した最新型アシスト・ロボットのロズが、島の動物たちとの出会いを通して感情を芽生えさせ、島の存亡をかけた冒険を繰り広げる同作。日本語吹替版では綾瀬はるか、柄本佑、鈴木福らが声優を務めており、初日から3日間で動員12万2000人、興収は1億7000万円を記録。ちなみにドリームワークス・アニメーション作品がトップ3入りを果たしたのは、『ボス・ベイビー ファミリー・ミッション』(21)以来のことだ。 先日発表された“アニメ界のアカデミー賞”ことアニー賞では、作品賞を含む9部門を受賞するなど、今年のアニメ賞レースのフロントランナーとして注目を集めている同作。第97回アカデミー賞では3部門でノミネートされており、特に長編アニメーションでは受賞最有力との呼び声も高い。アカデミー賞の授賞式が行われる日本時間3月3日(月)が過ぎるまで、息の長い興行にも期待できそう。 新作タイトルはほかにもう1本。ハ・ジョンウが主演を務めた韓国映画『テロ、ライブ』(13)を原作に、阿部寛と竜星涼、生見愛瑠らが共演を果たしたサスペンス『ショウタイムセブン』(公開中)が、初日から3日間で動員10万2000人、興収1億3900万円をあげて5位にランクイン。公開初日の夜に“シークレットキャスト”として錦戸亮の出演が発表されたことで、どのような効果が生まれるのか、今後の推移に注目が集まるところ。 前週首位に立った『366日』は3位となり、累計成績は動員130万人&興収16億円を突破。4位の『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』(公開中)も好調を維持し、こちらは累計で動員138万人&興収22億円を突破。そして7位の『グランメゾン・パリ』は累計動員253万人&興収36億円を突破し、8位の『はたらく細胞』(公開中)は動員442万人&興収60億円に迫っている。 以下は、1~10位までのランキング(2月7日〜2月9日) 1位『ファーストキス 1ST KISS』 2位『野生の島のロズ』 3位『366日』 4位『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』 5位『ショウタイムセブン』 6位『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』 7位『グランメゾン・パリ』 8位『はたらく細胞』 9位『アンダーニンジャ』 10位『劇場版プロジェクトセカイ 壊れたセカイと歌えないミク』 今週末は、マーベル・シネマティック・ユニバースの最新作で、アンソニー・マッキー演じる元ファルコンのサム・ウィルソンが“新たなキャプテン・アメリカ”となる『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』(2月14日公開)、Snow Manの目黒蓮が主演を務め2023年に放送された同名ドラマの劇場版『トリリオンゲーム』(2月14日公開)などが控えている。 文/久保田 和馬


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