恋の空中ぶらんこ
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恋の空中ぶらんこ

1976年12月25日公開、89分
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サーカスの世界に生きる乙女と花形スターとの初恋を中心に、周囲の人々の人生の哀歓を描いた物語。脚本は「北の宿から」のジェームス三木と吉田剛の共同、監督は「喜劇 百点満点」の松林宗恵、撮影は「妻と女の間」の岡崎宏三がそれぞれ担当。

ストーリー

千草は十七歳。ひかりサーカスのマスコット的存在。しかし千草にとっては、このことが不満である。「もう大人である」という気持と、洋三を密かに恋しているからだ。洋三は、そんな千草の気持を知らずに、いつまでも千草を子供あつかい。千草は胸の傷みを空想にたくし、日記を書き、子ぞうのキャビィに聞かせるのである。「×月×日、洋三さんと京都で逢いました。許されない恋、人目をしのぶ恋だから……」。現実生活のなかでも千草は洋三の指導で空中ぶらんこの訓練をはじめた。しかし洋三への思いがあまって転落、入院するはめになってしまった。サーカスは千草ぬきで開幕。退院した千草は思いっきり大人っぽいかっこうで街を歩き、そんな千草に声をかけたのが修であった。ところが洋三は千草には見むきもしない。実は洋三には久子という恋人がいたのである。ある日、千草はサーカスのテントにもぐりこもうとする男の子・ター坊をみつけ、注意し、友達になった。サーカスを若林という刑事がたずねてきた。彼のピストルが盗まれたというのだ。実はピストルを盗んだのは、ター坊だった。ター坊は、若林と母が愛人関係を続けているのに反撥し、二人を困せようとしたのだ。千草の頭にピンと来るものがあり、ター坊が舞台の下にピストルをうめたと思い、実際にピストルは舞台の下からみつかった。若林と母は正式に結婚し、ター坊も若林と仲良くなった。千草の空想日記はますますエスカレートしていった。「×月×日、私と洋三さんとは、身も心も結ばれた。洋三さんは私のためならサーカスを捨てて、駆け落ちだってすると約束してくれた」。この日記をちょうど掃除をしていた源吉がみつけたから大変。源吉は、英一郎に二人の仲を認めろと激しくつめよった。寝耳に水の英一郎も、源吉から日記の内容を詳しく聞いて逆に大喜び。さっそく二人に内緒で結婚の準備にとりかかった。そんなことを知らない千草と洋三。彼等二人のぶらんこの練習を団員達はあたたかく見守った。あくる日、洋三は英一郎を外に連れ出し、恋人だといって久子を紹介した。英一郎は洋三にくってかかった。英一郎の話をきいていた久子は帰ってしまった。洋三はただ呆然とするばかりであった。舞台に全員が集っている所で、洋三は源吉にくってかかった。猛然と反撥する源吉。千草はふらふらと一同の前に進み出た。そして、日記のことは全部ウソであると告白した。洋三は、雷に打たれたような表情で千草をみつめた。サーカスにいたたまれなくなった千草は、修とともに、実父がいる阿蘇の牧場へと向った。千草を出迎えたのは、千草の妹にあたるまゆみであった。何も知らないまゆみはけげんそうに千草をみつめた。そして、父の勝之助も又、もうしばらく待ってほしいと千草にいうのであった。千草はそんな勝之助に失望し、ふたたびサーカスにもどることにした。団員全員がそんな千草をあたたかく迎えた。洋三は久子と別れ、ひかりサーカスを世界一のサーカスにすると決心するのであった。いよいよ、開幕の日、千草は洋三のかけ声に、思いきり空をとび、その手を洋三はしっかりとつかんでくれた。そして、「早くおとなになれよ、待っているぞ」。嵐のような拍手の中、突然耳に飛びこんできた洋三の声に、千草は胸がいっぱいになるのであった。

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作品データ

製作年
1976年
製作国
日本
配給
東宝
初公開日
1976年12月25日
上映時間
89分
製作会社
東宝


[c]キネマ旬報社