監督、撮影
渋谷区役所の駐車場で寝泊まりする路上生活者たちのコミュニティを、1年半にわたって追ったドキュメンタリー。渋谷区が駐車場の夜間・休日の閉鎖が宣言したことから、自分たちの居場所を守るためにホームレスたちが立ち上がるが……。監督は、自主制作作品「Dialogue in Palestine」の遠藤大輔。
ストーリー
2009年の東京。52歳の派遣労働者・宮沢徹雄さんは仕事と住まいを失い、路上生活に陥った。半年間あてもなく街をさまよい、追い詰められた宮沢さんが見つけたのが、渋谷区役所の駐車場、通称“ちかちゅう”だった。区役所の業務が終ると、多いときで50人ほどが“ちかちゅう”で寝泊まりしている。路上生活者たちはお互いに励まし合い、ときには食料を分かち合うなど、そこにはささやかなコミュニティが存在していた。しかし渋谷区は、夜間・休日は駐車場を閉鎖すると宣言する。渋谷の街は商業施設が多く、雨をしのげる場所は少ない。80人が野宿していた宮下公園も、工事で封鎖されている。宮沢さんは野宿する仲間とともに、自分たちの居場所を守ろうと立ち上がる。