監督、原作
芥川賞作家・辻仁成が博多中洲で生きる無戸籍の少年を描いた2018年出版の小説を、自らのメガホンで映画化。中洲で働くホステスとホストの間に生まれた蓮司は、親から世話されず、一人夜の街へ放り出される。中洲に住む大人たちはそんな境遇の蓮司を思いやる。九州最大の歓楽街・中州で生きる無戸籍の少年・加藤蓮司役に古賀迅人、中洲に住むもう一人の子供・滝本緋真役に加来遥乃と、福岡出身の二人を配している。脚本は、映画「雪の華」やNHK連続テレビ小説『ひよっこ』など数々の作品を手がけてきた岡田惠和。
ストーリー
響は警察学校を出て中洲警部交番に着任した頃、真夜中に巡回中に公園通りの路地裏で7歳の子供・蓮司(古賀迅人)と出会う。蓮司の母・あかねと父・正数は中洲で働くホステスとホストで、蓮司の世話もせず、放ったらかしにしていた。一人夜の街へ放り出された蓮司にとって、夜の中洲は遊び場であり、生きていくために過ごすホームのような場所であった。中洲に住む人たちは蓮司の境遇を思い、食べ物や寝る場所を与えるように。中洲の大人たちもまた、それぞれ人には言えない事情を抱えていた。笑って生き抜く中洲に生きる人たちの生き様が孤独な蓮司の心を溶かしていき、蓮司は中洲の子供になる。
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