ピーター・セラーズ
Juan_Bautista
バート・コールの原作をデイヴィッド・R・シュワルツが脚色、「007/カジノ・ロワイヤル」のロバート・パリッシュが監督したコメディ。撮影はジェリー・ターピン、音楽はフランシス・レイが担当。出演は「007/カジノ・ロワイヤル」のピーター・セラーズ、「ダブルマン」のブリット・エクランド、「恋愛専科」のロッサノ・ブラッツィ、「007/サンダーボール作戦」のアドルフォ・セリ、ファーディー・メインほか。製作は「動く標的」チームのエリオット・カストナーとジェリー・ガーシュイン。
歌う闘牛士フワン・バウチスタ(ピーター・セラーズ)は本場のバルセロナを征服すべく意気揚揚と生まれ故郷をあとにした。一方バルセロナではオリンピア(ブリット・エクランド)というブロンド美人が豪華なアパート、高級車、そして黒テンのコートという、彼女にとっての三種の神器を色仕掛けだけで手に入れようと計画を立てていた。まずアパートは純情青年カーマソを丸めこんで見事入手。次に高級車だが、彼女が目をつけていた車は一足先に百万長者マタボッシュ(ロッサノ・ブラッツィ)が買ってしまった。彼女はすぐさまマタボッシュに接近し、まんまと車を手に入れた。最後のお目あては、正札25万ペセタの黒テンのコート。また例の手でマタボッシュに買わせようと虫のいい計算を立てたが、そうはうまくいかない。やがてフワンがバルセロナに乗り込んだ。自信満々の彼は町一番の興行師カルボネル(アドルフオ・トリ)の事務所におしかけ、持ちまえのずうずうしさで契約してしまった。ただし"3日以内にオリンピアを口説き落せ"という条件がついていた。フワンのオリンピア攻略作戦が開始された。大金持ちビラルバナ伯爵の使者だと自己紹介し、伯爵に会ってくれれば25万ペセタさしあげます、と大きくでた。25万ペセタは黒テンのコートの値段。オリンピアは簡単に罠におち、3日目の夜、フワンはカルボネルの出した条件を実行した。しかし、25万ペセタの小切手が不渡りになり、フワンの化けの皮がはげた。その頃すでに、フワンは本気でオリンピアを愛し始めていたが、彼女の方は激怒のあまり、青い染料を投げかけた。2年間は絶対に落ちないという保証つきの青い染料を。--数日後、カルボネルとの契約を解除されたフワンは、罵声と野次の渦まく闘牛場で奮闘していた。その頃、オリンピアは、マタボッシュと高級車に乗っていた。“闘牛見物はどうだい”と誘いかける彼に、オリンピアは“青い闘牛士なんて見るのもいや!”と言い放つのだった。
Juan_Bautista
Olimpia_Segura
Carlos_Matabosch
Francisco_Carbonell
Trinity_Martines
Silberstre_Flores
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