なにを残し、なにを捨てる?本来の自分を見つめ直したくなる、ドイツ&タイ発“シンプルライフ”ムービー|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
なにを残し、なにを捨てる?本来の自分を見つめ直したくなる、ドイツ&タイ発“シンプルライフ”ムービー

コラム

なにを残し、なにを捨てる?本来の自分を見つめ直したくなる、ドイツ&タイ発“シンプルライフ”ムービー

おウチ時間が増加する昨今、いらないものはなるべく処分して快適な居住スペースを確保したいもの。そんな“シンプルライフ”をテーマとする『100日間のシンプルライフ』『ハッピー・オールド・イヤー』が、ともに公開中だ。ドイツにタイと舞台は違えど、どちらも身の回りのモノを厳選することで “本当の幸せ”や“本来の自分”が見えてくる。

ドイツ発『100日間のシンプルライフ』は、フィンランドの若者の間で一大ムーブメントを巻き起こしたドキュメンタリー『365日のシンプルライフ』(13)から着想を得た、お片付けムービー。人工知能搭載アプリを開発するIT企業を共同経営するトニー(マティアス・シュヴァイクホファー)とパウル(フロリアン・ダーヴィト・フィッツ)は、ひょんなことから“シンプルライフ”勝負をすることに。

バトル初日に2人が選んだのは、衣服兼寒さ対策にもなる寝袋とコート!(『100日間のシンプルライフ』)
バトル初日に2人が選んだのは、衣服兼寒さ対策にもなる寝袋とコート!(『100日間のシンプルライフ』)[c]2018 Pantaleon Films GmbH / Erfttal Film & Fernsehproduktion GmbH & Co. KG / WS Filmproduktion / Warner Bros. Entertainment GmbH

ルールは「所持品は全て倉庫に預ける」「取り出せるのは1日1つまで」「会社の食料は食べてもOK」「買い物禁止」の4つ。野心家でお金儲けを第一に考えるトニーと、スマホ&買い物依存症のパウルが、所持品ゼロとなったことで本来の自分と否応なしに向き合い、本当の幸せとはなにかと気付くことで成長していく姿が、ユーモアを交えて描かれる。

主人公はミニマルなスタイルを実現できるのか?(『ハッピー・オールド・イヤー』)
主人公はミニマルなスタイルを実現できるのか?(『ハッピー・オールド・イヤー』)[c] 2019 GDH 559 Co., Ltd.

そしてタイ発『ハッピー・オールド・イヤー』は、『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』(17)の製作スタジオが贈る、断捨離ムービーだ。留学先のスウェーデンから帰国し、実家をリフォームしてデザイン事務所にすることにしたデザイナーのジーン(チュティモン・ジョンジャルーンスックジン)。彼女は「ゴールを設定する」「思い出に浸らない」「感情に溺れない」「迷わない」「もう物を増やさない」「振り返らない」の6つのステップで、自分の手元に残すべき“最善”を選別していく。果たしてジーンは、単なるモノではなく人の想いがこもった思い出の品々を捨てることができるのか? 本作はメガホンをとったナワポン・タムロンラタナリット監督がこれまで数度にわたり描いてきた「記録と記憶にまつわる物語」だ。

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