重松清の名作「とんび」が映画化!阿部寛と北村匠海が初共演で親子役に
累計発行部数60万部を超える重松清のベストセラー小説「とんび」の初となる映画化が決定。『64-ロクヨン-』(16)、『糸』(20)などの瀬々敬久監督によるメガホンのもと、主演に阿部寛を、共演に北村匠海を迎え、2022年に劇場公開されることがわかった。
広島県を舞台に親子の絆を描く「とんび」は、2012年に堤真一と池松壮亮の共演で、翌13年には内野聖陽と佐藤健の共演でテレビドラマ化もされた感動作。妻を事故で亡くした主人公が、様々な困難に直面しながらも周囲の助けを得て、男手一つで息子を育て上げていく。2020年末に重松の故郷でもある岡山県を中心に撮影が行われた映画版では、原作をもとにオリジナルエピソードを加えた物語が展開する。
ただひたすら我が子の幸せだけを願う父親、主人公のヤスこと市川安男を演じる阿部は、「いま、世の中が世界的に分断され、さらにコロナウイルスで人々の間に亀裂が入り、距離が生じている時だからこそ、人々が助け合って生きるこの物語が、皆様に届いてくれればいいなと思います」とコメント。
また、息子のアキラこと市川旭役の北村は、「家族という存在は、時が経っても変わらないもの。この映画で描かれている親子の話はきっと誰かに届けられるものだと思います」と、メッセージを寄せている。
本作で初共演ながら親子の繊細な関係を演じきった二人について、瀬々監督は「主人公、ヤスを演じた阿部寛さんは、本当にチャーミングにヤスを演っています。全身全霊でぶつかり、そのエネルギーが観る者を幸福にすらさせてくれる、新たなヤスさんが皆さんの前に現れると思います。北村匠海さんのアキラは、内部にほとばしるマグマを一見静かに湛えながら、急爆発する火山のようです。平成9年生まれの北村さんが新しい感覚で昭和生まれのアキラを演じてくれています」と、それぞれの魅力を語った。
不器用だが海より深い愛情を息子に注いだ父親と、一歩ずつ大人へと成長していく息子。新たなキャストとスタッフで紡がれる、映画版『とんび』の続報に注目したい。