「尾道三部作」を特集上映!「大林宣彦監督追悼 第4回尾道映画祭2021」が27日に開幕
2020年4月10日に82年の生涯に幕を下ろした日本映画界を代表する映像作家、大林宣彦監督。2月27日(土)と28日(日)に監督の故郷である広島県尾道市で開催される「大林宣彦監督 追悼 第4回尾道映画祭2021」で、遺作となった『海辺の映画館ーキネマの玉手箱』(20)と、代表作である「尾道三部作」が特集上映される。
大林監督が約20年ぶりに尾道市を舞台に監督した『海辺の映画館ーキネマの玉手箱』は、“映画への情熱”と“平和への想い”が凝縮された大林映画の集大成的作品。海辺にある映画館”瀬戸内キネマ”が閉館を迎える最終日におこなわれた「日本の戦争映画大特集」のオールナイト興行で映画を観ていた3人の若者は、突如劇場を襲った稲妻の閃光に包まれ映画の世界へとタイムリープする。戊辰戦争から日中戦争、沖縄戦と戦争の歴史をたどっていく3人は、原爆投下前夜の広島で出会った移動劇団”桜隊”の運命を変えるために奔走することに…。
27日に行われるセレモニーには、大林監督夫人でプロデューサーでもある大林恭子と、ご息女の大林千茱萸、『海辺の映画館ーキネマの玉手箱』に出演した厚木拓郎、細山田隆人、常盤貴子、アンカーを務める映画作家の安藤紘平がリモート出演。また同作のヒロイン役でスクリーンデビューを飾った吉田玲が登壇。キャスト陣はその後行われる上映後トークショーにも出演予定だ。
そして「尾道三部作」の『さびしんぼう』(85)、『時をかける少女』(83)、『転校生』(82)の3作品は、28日に映画の舞台となった尾道で初めてとなる連続上映。それぞれの上映後には吉田と安藤によるトークショーが予定されており、“最後の大林ヒロイン”となった吉田が、先輩ヒロインたちの作品についてどのように語るのか注目が集まるところ。これらのトークの模様は、生配信を予定している。
さらに、大林監督と親交のあった安藤と犬童一心監督、塚本晋也監督から「大林宣彦監督と尾道」の思い出が綴られた寄稿文が到着。多くの映画人に影響を与えた“映像の魔術師”に想いを馳せながら、その圧倒的な映像世界と力強いメッセージに満ちた大林監督作品を隅々まで堪能してほしい。
「大林宣彦監督 追悼 第4回尾道映画祭2021」は2月27日〜28日、しまなみ交流館にて開催される。