「エヴァンゲリオン」24年ぶりの舞台挨拶に14人の声優が集結!「これだけのメンバーが揃うのは、おそらく最初で最後の機会」

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「エヴァンゲリオン」24年ぶりの舞台挨拶に14人の声優が集結!「これだけのメンバーが揃うのは、おそらく最初で最後の機会」

シン・エヴァンゲリオン劇場版』(公開中)の来場御礼舞台挨拶が3月28日に新宿バルト9で開催され、緒方恵美、林原めぐみ、宮村優子、三石琴乃、山口由里子、石田彰、立木文彦、岩永哲哉、岩男潤子、長沢美樹、優希比呂、伊瀬茉莉也、勝杏里、山寺宏一の14人の声優陣が集結した。

「エヴァンゲリオン」シリーズとしては24年ぶりの舞台挨拶となり、碇シンジ役の緒方が「24年前に旧劇場版の舞台挨拶をしたきり。24年ぶりでこれだけのメンバーが揃うのは、おそらく最初で最後の機会だと思います。皆様が楽しみにここに来てくださっているのと同じように、私たちもとても楽しみにしてここに来ました」と挨拶し、大きな拍手を浴びた。

【写真を見る】緒方恵美、林原めぐみ、宮村優子…豪華すぎる舞台挨拶の様子
【写真を見る】緒方恵美、林原めぐみ、宮村優子…豪華すぎる舞台挨拶の様子

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズの最新作にして完結編となる本作。緒方は「完成したというところで、すべてのクリエイター、スタッフの皆様に『お疲れ様でした』と言いたい」と完成版を観た感想を吐露。綾波レイ役の林原は「おそらく30代以降の方たちはここが一つの終わりであり、10代の人にとってはここが入り口なのかもしれないなという想いでいます。その無限ループのなかを漂う人も、一度抜けてまた帰ってくる人も、『エヴァンゲリオン』という一つの世界がここに存在していたんだなと噛み締めるような想いでいます」としみじみと語った。

式波・アスカ・ラングレー役の宮村は「2回観た。自分でもいろいろと考察したり、インターネットで皆さんの考察を見たりして、『そうだったっけ!』とまた観に行ったり、これが正しい『エヴァンゲリオン』の楽しみ方なんだなと思った」とにっこり。ほのぼのとしたシーンも描かれていることから、「旧劇(場版)なんて、愛ありませんから!」とお茶目に語り、会場の笑いを誘った。

「葛城、本当によく頑張ったな」
「葛城、本当によく頑張ったな」

葛城ミサト役の三石は「ミサトとしては大切な役割を担って、重要なシーンを任された。それが本当にうれしかった」と告白。加持リョウジ役の山寺は「出ていてよかったなと思いました」と微笑み、「世の中にたくさんエンターテインメントがあるなかで、どれとも違う唯一無二の存在である『エヴァンゲリオン』に出られた。我々は作品やキャラクターとの出会いがすべてと言っていいくらい。僕の“代表作”と書かれているものを見ると、加持リョウジと『アンパンマン』のチーズと出てくる。2つのキャラクターに感謝したい」と話して周囲を笑わせた。また「葛城、本当によく頑張ったな」と加持になりきって、三石に声をかけるひと幕も。三石は腕に巻いたバンダナを披露し、会場を沸かせた。

「作品自体に翻弄された。異様とも言える映像を観せられて、これをどう解釈したらいいのか、理解が及ばないことが多すぎた」と明かしたのが、渚カヲル役の石田。「でもお話自体を理解するのは、シンジとゲンドウの会話を追えばわかるようになっているような気がする」と語りつつ、「ゲンドウがシンジに『大人になったな』と言うんですが、『お前が言うな!』」と絶叫。碇ゲンドウ役の立木は苦笑いを浮かべ、「すべての役に愛があるし、『エヴァンゲリオン』という作品はアニメではない感じがした。庵野(秀明)監督と同世代で、この映画に到達するまでやれて、一つの区切りをつけられたことが、自分のなかの『Beautiful World』ですね」と『:破』の主題歌とかけて、語っていた。

「庵野さん、おめでとう。本当にお疲れ様でした」
「庵野さん、おめでとう。本当にお疲れ様でした」

誰もがシリーズへの愛を口にするなか、緒方は「『庵野さん、おめでとう』と送りだした気持ちが強い」と切りだし、「テレビシリーズの最後ではシンジが中心になって、みんなに『おめでとう』と言われて『ありがとう』と返した。今回はそうではなく、庵野さんを含めて、皆さんを『おめでとう』と送りだした。『庵野さん、本当にお疲れ様でした』という気持ちでいっぱいです」と庵野総監督に温かなメッセージを送っていた。

取材・文/成田 おり枝

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