批評家が選ぶ、レオナルド・ディカプリオ出演作ランキング!『タイタニック』『ワンハリ』ら“フレッシュ”なおすすめ10選
キャリア初期の代表作から近年の話題作まで幅広い10作品が並んだなかで、もっとも高い96%フレッシュの評価を獲得したのは、スティーヴン・スピルバーグ監督の『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』。大胆不敵な手口で1960年代にアメリカ中を騒然とさせた天才詐欺師フランク・W・アバグネイルを演じ、名優トム・ハンクスと演技合戦という名のコミカルな追いかけっこを展開。持ち前の演技力を開花させ、『タイタニック』後に突入した数年間の低迷期から抜けだすことに成功する。
この『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』と同じ年に公開された『ギャング・オブ・ニューヨーク』(02)で、初めてタッグを組んだ巨匠マーティン・スコセッシ監督とのコラボレーションは、ディカプリオのキャリアにおいて最大の転機と言っても過言ではないだろう。
2度目のタッグとなった『アビエイター』では、自ら製作総指揮を兼任し、伝説の億万長者ハワード・ヒューズを鬼気迫る演技で再現。ゴールデン・グローブ賞主演男優賞(ドラマ部門)を受賞する。
そして3度目のタッグとなった『ディパーテッド』は、リメイク映画でありながらアカデミー賞で作品賞など主要4部門を受賞。6度目の監督賞候補となったスコセッシ監督に悲願の初オスカーをもたらすことにもなり、ディカプリオ×スコセッシの黄金タッグはより盤石の信頼を勝ち取ることに。その後も『シャッター・アイランド』と『ウルフ・オブ・ウォールストリート』と、いずれも興行・批評の両方で成功。とくに『ウルフ・オブ・ウォールストリート』でのディカプリオの弾けた演技は、新境地と呼べるほどのインパクトを放つことに。
ほかにも87%フレッシュを獲得した『インセプション』のクリストファー・ノーラン監督や、87%フレッシュの『ジャンゴ 繋がれざる者』と85%フレッシュの『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のクエンティン・タランティーノ監督など、名だたる巨匠から中堅の人気監督までに厚い信頼を寄せられているディカプリオ。
今後もアダム・マッケイ監督が手掛ける豪華スター共演のNetflix映画『Don’t Look Up』や、スコセッシ監督と6度目のタッグにしてロバート・デ・ニーロと共演する『Killer of the Flowering Moon』などの話題作が続々と控えるが、今後も演技派俳優として、そしてハリウッドを代表するスターとしてスクリーンで唯一無二の輝きを見せてくれることだろう。
文/久保田 和馬