TikTokerしんのすけが『いのちの停車場』に感じた、若い世代が“生きるヒント”「大切なことを優しく伝えてくれる」
「この映画は優しい。自分自身が共感できるエピソードだからこそ、そう感じた」
最後の願いとして海へ行くことに憧れる少女、家を飛びだした息子のことを想う父、憎まれ口を叩き合う老夫婦など、「まほろば診療所」を中心に、あらゆる患者とその家族が登場する。それぞれの命の輝きを目にしたしんのすけは、「医療というテーマを軸にしながら、家族それぞれに違う状況、それぞれの想いがあることがわかる」としみじみ。
「多種多様な家族が登場するので、あらゆる世代にとって、自分がいま抱えていること、もしくは数年前に起きた出来事、数年先に起こりうることが描かれていると思います。誰もが『思い当たることがあるな』と感じるはず。僕もいま、祖父母が足を悪くしたりしていて『心配だな』と思うこともあるんですが、咲和子先生や野呂、麻世はいつも、患者さんや家族が前向きになれるような接し方をしていました。人との接し方という意味でも、『僕らにはなにができるんだろう』と考えることができる映画」と、刺さるポイントが多かったという。
とりわけしんのすけが心を揺さぶられたのが、柳葉敏郎演じる厳格な父の姿だという。長年、息子と心を通わせることができなかった彼だが、死の淵で息子との再会を願うのだ。しんのすけは「僕の両親は離婚をしていて、僕自身、父とはだいぶ会っていません」と告白。「もう共感どころではないですね」と微笑みつつ、「あのシーンでは、自分自身のこともいろいろと想像しました。そこで本作は、父親側、息子側のどちらも決して悪者には描いていなかった。自分自身、重なるエピソードだからこそ『本当にこの映画は優しいな』と感じました」と打ち明ける。
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