3時のヒロインが『いのちの停車場』に感涙!映画館で語り合う、両親と相方への想い
「私にとっての咲和子先生は相方!」
――吉永さん演じる咲和子先生の誠実な仕事ぶりを見て、野呂と麻世は成長を遂げていきます。皆さんにとって「この人のおかげで成長できた」と感じる、咲和子先生のような人はいらっしゃいますか?
福田「初めて就いてくれたマネージャーです。私はNSC大阪の女性タレントコースにいたんですが、そのNSCの面接から私を見てくれている人。私のしゃべりやダンス、リーダーシップ性を評価してくれて、『お前はすごいから頑張れ』『お前はこういうことだってできる』と励まし続けてくれました。いまでも悩んだり、なにかあると、すぐに連絡しています。ただね、ポンコツなんですよ。『伝えるのを忘れていたけど、これからオーディションに行ってきて!』と言われたこともありますし、メガネを逆さにかけていたこともありました(笑)」
ゆめっち「私は、高校の吹奏楽部の顧問、米田先生です。“鬼教師”という感じだったんですけれど、厳しくしてくれたことで『もっと頑張ろう』と思えることができたし、最後にはちゃんと褒めてくれる。米田先生のおかげで、精神的に成長できたと思っています。私、ちゃんと叱ってくれる人に愛を感じるタイプで。それって、相方にも思うことなんです。自分でもどうしようもない人間だなと思う時がありますが、それでも見捨てずに、叱る時は叱って、一緒に寄り添ってくれる。私にとっての咲和子先生は、米田先生と麻貴です!」
かなで「私は、大学の演劇専攻に通っていた時の先生です。当時、私は演技が全然うまくできなくて、よく怒られていました。でもそれで『頑張ろう』と思うことができました。結果的には、『あなたの演技、すばらしかったよ』という言葉もかけてくれて、咲和子先生に似た優しさがあったように感じています。そう考えてみても、私は周りに恵まれていて、いつも助けられてばかり。家族や相方、演劇専攻の先生も、そういった人たちがいなかったら、なにもできなかったと思います。周囲の環境や支えって、本当に大きなものなんだなと思います」
――劇中の「まほろば診療所」がメンバーの成長できる場であり、救いとなる場所だとすると、皆さんにとっての「まほろば診療所」は「3時のヒロイン」という3人でいる場所なのかもしれないですね。
ゆめっち「本当にそうかも!」
かなで「私が広瀬すずちゃん!」
福田「髪型だけやん。そうなると、私は2人を見守る咲和子先生かもしれないですね。咲和子先生、大変やな」
ゆめっち「背中を見て、ついていきます!」
――本当に3人のバランスがすばらしいです(笑)。最後に、本作を映画館で観る時のポイントがあればお聞かせください。
福田「やっぱり映画館って、集中して映画を観られるのがいいですよね。たっぷりとリアルな間を取るシーンなどは大画面だからこそ惹き込まれる!映画館って、テーマパークのような雰囲気があって、一歩足を踏み入れただけで、日常とは違う体験ができる場所だと思います」
ゆめっち「そうそう、テンションが上がる!『この大画面が、私のもの!』という、“映画を浴びる”という体験ができるよね。本作では野呂くんが一人の少女の願いを叶えようとして、一緒に海に行くシーンがありましたよね。あのシーンは、映画館で浴びたい!野呂くんと女の子が泳いでいるキラキラした時間を、一緒に見守っているような気持ちになれると思う。あの世界線、入りたい!」
かなで「私は好きな人ができたら、デートで映画館に行きたい派なんです。映画館で同じものを観て、同じ感情になって、いろいろと感想を話し合うのが好きなんです」
福田「知らん、知らん!」
かなで「本当に映画館が大好きなのよ!一人でもよく行くの。本作は、雪が降ったり、朝焼けのシーンがあったりと、映像もものすごくきれいだったよね!映画館で観ると、映像美や音響も、鮮やかにこちらに伝わってくる。やっぱり映画は、映画館で観たいなと思っています」
取材・文/成田おり枝