人生の暗部をあぶり出す衝撃作に心揺さぶられる!映画ファンの声で迫る『空白』の見どころ
俳優たちが紡ぎ出す圧倒的なリアリティ
どん底へと突き落とされた人間がそこから再生していく姿を通し、罪と赦しについて問いかけていく本作を成立させているのが、役者たちの圧巻の演技。「息する暇もないほど、出演者の演技に引き込まれました。ずっと泣いてました。もう一度観たい。キャスト全員すばらしかったです!いま、放心状態で上手く書けず、すみません」(40代・女性)など、興奮を隠しきれないような言葉も届いている。
なかでも印象的だったという言葉が多く向けられたのは、やはり主演の2人。娘の事故死に関わった人間たちを、罵声と凄みで追い詰めていく怪物的な一面を覗かせたかと思えば、徐々に心変わりをしていく繊細さも兼ね備えた古田に対しては、
「古田さんの迫真の演技、シワ1本1本がすごく印象的でした。今年の主演男優賞きまりです!」(40代・女性)
「古田新太にズタボロにされる…」(30代・男性)
「古田新太さんの狂い具合が見ていてすごいと思いました」(10代・女性)
と、「打ちのめされた」という率直な反応が多く届いた。
そんな古田演じる添田に執拗にまとわりつかれ、徐々に疲弊していくスーパー店長の青柳を体現した松坂に対しては、「見ていて心が痛かった」などの意見が並んでいる。
「被害者なのか加害者なのか。揺れ動く心情が伝わった」(30代・男性)
「松坂さんが、やせ細り、追い詰められていく過程に見応えありました」(40代・女性)
「追い詰められ、自分の気持ちがわからないという心情が、胸に迫るものがあった」(30代・女性)
物語に厚みを与える共演陣に注目するコメントも
また、脇を固める人物のなかで強烈な存在感を示していたのが、スーパーで働く草加部(寺島しのぶ)だ。正しさという価値観を信じ、弱っていく青柳を支えようとする反面、他人にも善意を強要するような危うさも帯びたキャラクター像に
「店長を献身的に支える反面、つらさを抱える女性の演技がすばらしかった」(30代・女性)
「寺島しのぶさんは強烈でした(笑)」(40代・女性)
「こんな人いるなと思った」(50代・女性)
といった声が寄せられており、多くの人が彼女の演技からリアリティを感じたようだ。
さらに、漁師である添田の船で働き、半人前であることで叱られてばかりいる野木を演じた藤原季節に注目したコメントも多く届いている。
「台詞の言い回しが印象的だった」(10代・女性)
「作品のなかで彼が一番輝いて見えた。人が人を救えると思った」(10代・女性)
「シリアスなシーンが続くなかで、季節さんのような方がいると雰囲気が変化する」(30代・女性)
このほか、「添田に対していろいろ言いつつも、彼を気遣い寄り添っているのが印象的だった」(30代・女性)といった、野木と添田が築いている形容のしがたい唯一無二の関係性に触れるものも多く見受けられた。