ウォーレン夫妻の活躍や呪いの人形、アナベルの起源にも迫る…「死霊館ユニバース」をプレイバック
『死霊館』(「死霊館」シリーズ)
記念すべき「死霊館ユニバース」の第1作。1971年、ロードアイランド州ハリスヴィルの古い屋敷を購入したペロン一家は、夜な夜な鳴り響く物音や不気味な影に脅かされる。調査を依頼されたウォーレン夫妻は、ペロン家に憑りついたのは19世紀にこの家で自殺した魔女バスシーバだと突き止める。
作りは王道の幽霊屋敷ものだが、まだビデオ機器が高価だった時代にビデオカメラで検証を行うなど、科学を取り入れた調査方法は新鮮。ウォーレン夫妻の絆の強さや彼らに対する世間の認識、自宅に呪いの品を集め封印した“博物館”の解説があるほか、さらりと家族構成も紹介している。なにはともあれ、まずはここから観てほしい。
『死霊館 エンフィールド事件』(「死霊館」シリーズ)
1977年、ロンドン北部エンフィールドで少女がなにかに憑依される事件が発生。幽霊の仕業か、それとも狂言なのかを調査するためウォーレン夫妻は渡英する。前作の後、“アミティヴィル事件”に関わりバッシングを浴びた夫妻が、嘘つき呼ばわりされる少女に寄り添う姿が胸を打つ。
激しいポルターガイスト現象、憑依された少女の豹変ぶりは圧巻。アメリカとは違うロンドンの街並みや住環境も新鮮だ。修道女の姿をした邪悪な存在、ヴァラクが初めて夫妻の前に姿を現す。
『死霊館のシスター』(スピンオフ)
1952年、ルーマニアの聖カルタ修道院で自殺した修道女の調査のため、バーク神父と、見習い修道女のアイリーンが現地を訪れる。『死霊館 エンフィールド事件』(16)でウォーレン夫妻の前に現れた、ヴァラクの正体に迫るスピンオフ。
人里離れた修道院が舞台のため、中世のような幻想的な雰囲気が味わえる。「死霊館ユニバース」でもっとも古い50年代の物語で、時間軸で観るならこちらから。ただし映画は『~エンフィールド事件』の映像でスタートするため、この記事の紹介順で味わうほうが自然かもしれない。