禁断のイラスト公開!「死霊館」ジェームズ・ワンが爆誕させた、新ホラーアイコン“G”の正体が明らかに!? - 2ページ目|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
禁断のイラスト公開!「死霊館」ジェームズ・ワンが爆誕させた、新ホラーアイコン“G”の正体が明らかに!?

コラム

禁断のイラスト公開!「死霊館」ジェームズ・ワンが爆誕させた、新ホラーアイコン“G”の正体が明らかに!?

『マリグナント』は名作ホラーのいいとこ取り! オマージュ作品から謎を解くヒントを得よう

ワン監督が本作の随所に散りばめた、オマージュ作品も一挙に紹介しよう。もしかすると、これも本作の謎を暴くヒントになるかもしれない。前記の“3つのキーワード”を踏まえて、チェックして欲しい。

アーヴィン・カーシュナー監督の『アイズ』(78)。カメラマンのヒロインが見た殺人の幻想が実際に起こるシチュエーションが本作と共通。

アーヴィン・カーシュナー監督の『アイズ』(78)
アーヴィン・カーシュナー監督の『アイズ』(78)写真:EVERETT/アフロ

ブライアン・デ・パルマ監督の『ミッドナイトクロス』(81)。360度動き回るカメラや映像トリックを、本作でも大胆に取り入れている。

ブライアン・デ・パルマ監督の『ミッドナイトクロス』(81)
ブライアン・デ・パルマ監督の『ミッドナイトクロス』(81)写真:EVERETT/アフロ

ダリオ・アルジェント監督の『サスペリア PART2』(75)…予告編にも一瞬だけ登場する、コートを着た謎の殺人鬼。この映画からイメージしたのだろうか?

ダリオ・アルジェント監督の『サスペリア PART2』(75)
ダリオ・アルジェント監督の『サスペリア PART2』(75)写真:EVERETT/アフロ


忍び寄る漆黒の殺人鬼ガブリエル…ダリオ・アルジェント監督作を彷彿とさせる
忍び寄る漆黒の殺人鬼ガブリエル…ダリオ・アルジェント監督作を彷彿とさせるイラスト/水野ハチ

ウェス・クレイヴン監督の『エルム街の悪夢』(84)。夢の中で暗躍する殺人鬼フレディは、本作に登場する殺人鬼の大先輩!?

ウェス・クレイヴン監督の『エルム街の悪夢』(84)
ウェス・クレイヴン監督の『エルム街の悪夢』(84)写真:EVERETT/アフロ

ウィリアム・フリードキン監督の『エクソシスト』(73)。悪魔にとり憑かれた少女リーガンのスパイダーウォークが有名だが、本作では果たして?

ウィリアム・フリードキン監督の『エクソシスト』(73)
ウィリアム・フリードキン監督の『エクソシスト』(73)写真:EVERETT/アフロ

ブライアン・デ・パルマ監督の『キャリー』(76)や、デヴィッド・クローネンバーグ監督の『スキャナーズ』(81)。前者は物体を自由に動かす少女、後者は破壊能力を持った超能力者が登場する。本作との関係性とは?

ブライアン・デ・パルマ監督の『キャリー』(76)
ブライアン・デ・パルマ監督の『キャリー』(76)写真:EVERETT/アフロ

デヴィッド・クローネンバーグ監督の『スキャナーズ』(81)
デヴィッド・クローネンバーグ監督の『スキャナーズ』(81)写真:EVERETT/アフロ

ヴォルフガング・ペーターゼン監督の『プラスティック・ナイトメア 仮面の情事』(91)。自分が殺人犯かもしれないと思った主人公が失われた過去を辿る展開が、本作の過去を取り戻していくヒロインの姿と重なる。

『プラスティック・ナイトメア 仮面の情事』(91)
『プラスティック・ナイトメア 仮面の情事』(91)写真:EVERETT/アフロ

中田秀夫監督の『リング』(98)。殺人鬼が被害に遭う者の背後に幽霊のようにそっとたたずんでいる描写、謎を解く鍵が驚愕の過去にある設定はこのJホラーから拝借!?

中田秀夫監督の『リング』(98)
中田秀夫監督の『リング』(98)[c]KADOKAWA 1997

ワン監督が仕掛ける新体験。この映画のジャンルを決めるのはあなた自身だ!

ここまでワン監督のホラー映画の名手としての側面を紹介してきたが、彼の活動のフィールドはホラーのジャンルだけに留まらない。『ワイルド・スピード SKY MISSION』(15)や『アクアマン』(18)といった非ホラーのブロックバスター映画でもその才能を見せつけ、この2作はともに全世界興収10億ドルを突破する大ヒット!さらに、プロデューサーとして自身も10代のころに夢中になった人気ゲーム『モータルコンバット』(21)の再映画化にも挑むなど、ワン監督はハリウッドがいま最も熱視線を送っている逸材だが、そんな彼のエンタメ職人の手腕が本作でも遺憾なく発揮されている。ホラーでありながら『アクアマン』のようなアクション映画の興奮やスリル、謎解きミステリーやサスペンス映画のようなおもしろさもあるし、自由にやり過ぎている怒涛の終盤では思わず笑ってしまう瞬間も。予想できないジェットコースターに乗っているようなスピーディな展開の中、恐怖が熱狂に変わる瞬間を体感するこのジェームズ・ワン・ワールドはジャンル映画の限界と垣根を超越!ジャンルを決めるのはあなた自身なのだ。

『マリグナント 狂暴な悪夢』は11月12日(金)公開
『マリグナント 狂暴な悪夢』は11月12日(金)公開[c] 2021 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved


だが、監督夫人でもある原案、製作総指揮のイングリット・ビスのアイデアから生まれた鮮血の“ヴィラン(悪役)”=ガブリエルこそ本作の最大の武器であり、魅力であるのは間違いない。ハリウッドはこれまでにも「13日の金曜日」シリーズのジェイソンや「エルム街の悪夢」シリーズのフレディ、「ハロウィン」シリーズのブギーマンといったレジェンド・モンスターたちを生み落としていて、ワン監督自身も「死霊館」シリーズの呪われた人形アナベルをフィーチャーした『アナベル 死霊館の人形』(14)、『アナベル 死霊博物館』(19)を発表しているが、ガブリエルはほかのなににも似ていない存在。とんでもなくシュールなフォルムと血しぶきが飛び散る残虐な犯行、超人的な身体能力と共に、脳裏にべっとりと焼きつくはずだ。

文/イソガイマサト イラスト/水野ハチ

■水野ハチプロフィール
日本の漫画家、イラストレーター。アメコミ作品やホラーなどの洋画を中心に、ポップなテイストの映画イラストやレビューをSNSなどを通じて発信。
・Instagram:@miz_no_8ight
・Twitter:@miz_no8_doodle

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