『ソードアート・オンライン』の新たな幕開けに戸松遥やLiSAが万感の想い!「『SAO』は家族のような存在」
全世界累計発行部数2600万部を超える川原礫のライトノベルシリーズをアニメ化した「ソードアート・オンライン」。その劇場版最新作となる『劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ-星なき夜のアリア』(公開中)の初日舞台挨拶が30日、新宿バルト9にて開催。戸松遥と松岡禎丞、水瀬いのり、主題歌を担当するLiSA、そしてメガホンをとった河野亜矢子監督が登壇した。
興行収入25.2億円の大ヒットを記録した『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』(17)以来4年ぶりの劇場版となる本作は、シリーズのすべての始まりとなるアインクラッド第一層からの軌跡を、アスナの視点から深く掘り下げながら描くリブート・シリーズ「アインクラッド編」を描く完全新作。
アスナ/結城明日奈役の戸松は「ついにこの日が来たんだという気持ちでいっぱいです」と初日を迎えた喜びを語ると、「『アインクラッド編』に時系列が戻り、アスナがどういう経緯で『SAO』というゲームに触れることになったのかというお話になります。テレビアニメの時のような戦いに慣れているアスナではない、ひとりの女の子として描かれているところが新鮮です。あと『SAO』といえば戦いのシーン。まちがいなく劇場で観ていただくのにぴったりです!」と本作の見どころを熱弁。
テレビアニメ版でも一度触れた物語に新たに魂を吹き込むことについて、「自分のなかでは別のアスナを演じる気持ち、新しくリセットする気持ちで臨みました」と明かす戸松。一方でキリト役の松岡も「9年前は力量的にいまと全然違うので、物真似するのは簡単ですけどそうしたくなかった。でもいまの100%でやったら当時のキリトくんにならないから悩んでいたのですが、いろんな方に背中を押していただいた」と明かし、「当時自分がテレビの前で見て、こうしたかったと思った部分を改めて塗り替えることができました」とたしかな手応えをのぞかせた。
また、LiSAは「脚本を読んでアスナの成長をすごく感じました。私が最初に出会ったアスナは強かったけれど、こういうことがあって強くなってきたんだなと、新たな一面を見せてもらった。そんな感覚を重ねながら、アスナ自身の気持ちを駆り立てる言葉を曲に乗せられたらいいなと思いました」と、主題歌の「往け」に込めた想いを語る。
そしてテレビアニメ1期から9年間「SAO」の世界を彩ってきたことについてLiSAは「私自身も帰ってきた気持ちがある」と述懐すると、「こんなに長く同じ作品と一緒に歩んでこれることもなかなかないことなので、私にとって『SAO』は家族のような存在です」とコメント。それには河野監督も「感無量です」と笑顔を浮かべていた。
取材・文/久保田 和馬