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時間がないとは言わせない!?「WOWOWオンデマンド」で始めた映画習慣

コラム

時間がないとは言わせない!?「WOWOWオンデマンド」で始めた映画習慣

2021年に開局30周年を迎え、映画やオリジナルドラマなど、有料放送ならではのエンタテインメントに特化した番組を放送してきたWOWOW。そして、BSの視聴環境が整っていなくても、ネット環境があれば楽しめる動画配信サービスが「WOWOWオンデマンド」だ。こちらが配信で見る生活スタイルにフィットした、急成長中なサービスであることはご存知だろうか。

MOVIE WALKER PRESSでは、そんなWOWOWオンデマンドをテレビ放送のWOWOWと使い分けながら徹底特集。今回は初めてWOWOWオンデマンドを利用する編集部員の体験レポートを紹介。最初にトライアルしたのは、日ごろから動画配信サービスのヘビーユーザーだという高橋。新たな“映画習慣”として、約1か月使い倒してみた感想は?

配信でも観られるなんて…すぐさま再生した『落下の王国』などレア作品

空想の作り話を壮大なスケールで描いた『落下の王国』2022年1月4日(火)放送&配信
空想の作り話を壮大なスケールで描いた『落下の王国』2022年1月4日(火)放送&配信[c]2006 Googly Films,LLC ALL Rights Reserved.

休日は動画配信サービスにどっぷり浸かるのが趣味の私にとって、なによりも好きなことは、自分だけのマイリストを作ること。古今東西の観たい映画、好きな映画を登録するために、配信されている作品を片っ端からチェックして、バシバシマイリストに入れていきます。しかし、「この映画を観るタイミングはいまだ!」と思う時まで観るのをもったいぶってしまうので、いつまで経ってもマイリストに並べた映画が増える一方なのが悩みです。

マイリストに入れても観たい映画を選べない私は、なかなか配信されていない、いわゆる“レアな映画”と“オリジナル作品”から優先的に観ようと思い、配信作品をチェックしました。配信リストを眺めて、「『少林寺 阿羅漢VS鬼神羅刹』(20)、なにこれ絶対おもしろいじゃん」など思いながら、画面をスクロールしていると、画面上に出てきた『落下の王国』(06)。WOWOWに加入をしているが、WOWOWオンデマンドは使ったことの無かった私は、思わず声を上げてビックリしてしまいました。DVDとブルーレイにはプレミアがついており、ちょっと大きなレンタルビデオ店に行かないと置いてない本作。11月にWOWOWで放送された時は見逃してしまい、まさか配信で本作を観られると思っていなかったので、すぐさま再生。深夜にもかかわらず最後まで熱中して観てしまいました。

『落下の王国』は世界20か国以上でロケを行ったという圧倒的な映像美も見どころ
『落下の王国』は世界20か国以上でロケを行ったという圧倒的な映像美も見どころ[c]2006 Googly Films,LLC ALL Rights Reserved.

『ザ・セル』(00)などで知られるターセム・シン監督の2作目である本作は、撮影中の事故で人生に絶望したスタントマンが、病院で知り合った少女に自殺用の薬を盗ませるため、作り話を聞かせ気を引こうとする物語。その空想の作り話を壮大なスケールで描き、世界20か国以上でロケを行ったという圧倒的な映像美には、誰しもが引き込まれてしまいます。作り話という“嘘”について、現実の美しい風景や豪華な衣装などを用いて表現しているところに、映画のすばらしさを感じました。

『落下の王国』以外にも、テレビ放送のWOWOW並びにWOWOWオンデマンドでは、なかなか観ることのできない 、ディープな映画ファンにも大満足なラインナップが用意されていました。フィリップ・ガレル監督らと共にポスト・ヌーヴェルバーグとして活躍した、ジャック・ドワイヨン監督の未DVD化作品である『シャルロット・ゲンズブール 愛されすぎて』(92)や『ピストルと少年』(90)は、地方から渋谷ツタヤに遠征をして珍しいVHSを借りて、宅急便で返却をしていた学生時代を思い出し、「家で手軽に観られるなんて、良い時代になったなあ…」としみじみ思いながら、続けて鑑賞しました。

スキマ時間にもピッタリ!手軽で奥深いオリジナル作品

ニャンフルエンサーたちが大活躍する「ねこが笑えば」シリーズ
ニャンフルエンサーたちが大活躍する「ねこが笑えば」シリーズ

WOWOWオリジナル作品では、映画の合間にふと手を止めた「ねこが笑えば」シリーズがダントツに良かったです(笑)。とにかくねこが盛りだくさんに詰まった15分番組で、ニャンフルエンサー(SNSで人気のねこたち)の様子を眺めるだけでも、1日過ごせてしまいます。ねこ落語家が登場する「赤坂猫笑亭」のコーナーもとてもかわいらしく、ねこ好きでない方でも、心を奪われること間違いないでしょう。

まるで本物のドキュメンタリー。「ザ・モキュメンタリーズ ~カメラがとらえた架空世界~」
まるで本物のドキュメンタリー。「ザ・モキュメンタリーズ ~カメラがとらえた架空世界~」


その次にチェックしたのは、新進気鋭のクリエイター伊藤峻太が脚本を務めた「ザ・モキュメンタリーズ ~カメラがとらえた架空世界~」。石坂浩二のアバンナレーションで始まる本作は、あくまで現実世界から切り取った、本物のドキュメンタリーのようなつくりで堪らない作品でした。各話30分と、手軽で満足度が高く、スキマ時間にもってこいの作品だと思います。

【写真を見る】インタビューや現場取材を通して"映画の今"を学ぶ!『中島健人の今、映画について知りたいコト。』
【写真を見る】インタビューや現場取材を通して"映画の今"を学ぶ!『中島健人の今、映画について知りたいコト。』

そのほかにも、映画にまつわるオリジナル番組も数多く配信されています。「中島健人の今、映画について知りたいコト。」は、Sexy Zoneの中島健人が、映画の最前線で活躍するクリエイターに、インタビューや現場取材をする月1回の映画愛溢れる番組で、映画への興味や知識を深めることができました。毎月第1金曜日の夜10時に放送&配信。また2週間限定でアーカイブ配信もしているので、お見逃しなく。

また、「W座を訪ねて」も映画ファンなら絶対に見逃せないです!イラストレーターの信濃八太郎が全国各地の映画館を紹介する番組で、我が地元新潟市唯一のミニシアター、新潟シネ・ウインドや、『キネマの神様』(21)のロケ地にもなった埼玉川越スカラ座など、映画ファンなら一度は行ってみたい映画館と、その町との関係や歴史を紹介しています。

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