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友情に恋愛、ヒーローとしての在り方…青春ドラマとして見ても「スパイダーマン」はグッとくる!

コラム

友情に恋愛、ヒーローとしての在り方…青春ドラマとして見ても「スパイダーマン」はグッとくる!

恋人MJと親友ネッドの存在あってこそのスパイダーマン

そんな彼の支えとなるのが、MJとネッドとの強い絆だ。2人は警察の取り調べを受けるピーターを擁護するだけでなく、好機の目にさらされる彼を必死に守ろうともする。さらに、ピーターが絶望の淵に立たされた際には、ただ側に寄り添い励まそうとしており、MJとネッドがスパイダーマンの活動にとってなくてはならない存在なのだと改めて感じさせる。このように、彼らの友情と恋愛が深まったことで、ティーン3人組が巨悪に立ち向かおうとする物語が、これまで以上に濃く描かれている。

ピーターを助けるために全力を尽くすMJとネッド(『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』)
ピーターを助けるために全力を尽くすMJとネッド(『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』)[c]2021 CTMG. [c] & TM 2021 MARVEL. All Rights Reserved.

ネットデマに翻弄されたティーンが巨悪に挑む、という物語の軸。そう考えると、本作はよりわかりやすく観られるだろう。というのも、ネタバレ厳禁の本作では、MCUのフェーズ3までがシェアされているだけでない、大きく複雑な世界観があるからだ。

本作にはグリーン・ゴブリン(ウィレム・デフォー)や“ドック・オク”ことドクター・オクトパス(アルフレッド・モリーナ)、エレクトロ(ジェイミー・フォックス)など歴代シリーズのヴィランが登場することからもわかる通り、マルチバースが大きく関わってくる。これが今後のMCUのフェーズとスパイダーマン・ユニバースに大きく作用するだろう、ということはマーベルファンの間では様々な憶測が飛び交っているが、本編を観たらその方向性が判明する。


グライダーで飛行しながら爆弾や手裏剣など多彩な攻撃を仕掛けてくるグリーン・ゴブリン(『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』)
グライダーで飛行しながら爆弾や手裏剣など多彩な攻撃を仕掛けてくるグリーン・ゴブリン(『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』)[c]2021 CTMG. [c] & TM 2021 MARVEL. All Rights Reserved.

それはMCUとスパイダーマン・ユニバースがこれまでに作り上げてきた、単体ヒーロー作品を複雑に絡めたマーベルの世界観を、さらに壮大なものにする計画。一見このユニバースとは無関係に感じられた『スパイダーマン:スパイダーバース』(18)ですら伏線の一つとして作られていた、ということに驚かされるはずだ。

文/よしひろまさみち


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