時代と共に進化してきた!『トイ・ストーリー』から『私ときどきレッサーパンダ』へとつながるディズニー&ピクサー音楽の軌跡
感動的なドラマだけではなく、音楽も魅力的なディズニー&ピクサー作品。過去にはアカデミー賞受賞の作曲家も輩出するなど数々の名曲を生みだしてきた。その最新作となる『私ときどきレッサーパンダ』がディズニープラスにて配信中ということで、音楽が印象的なディズニー&ピクサー作品を振り返ってみたい。
『トイ・ストーリー』から始まったディズニー&ピクサー音楽の歴史
長編第1作の『トイ・ストーリー』(95)のサントラを手掛けたのは、1960年代からアメリカのポップス・シーンで活躍するシンガーソングライター兼作曲家のランディ・ニューマンだ。ブルース、ジャズ、フォークなど、アメリカのルーツ・ミュージックを昇華したニューマンのユーモラスで温かな音楽が、観客に子ども時代を思い出させる物語にフィット。この音楽が第68回アカデミー賞作曲賞(当時はミュージカル・喜劇映画音楽賞)にノミネートされたほか、ニューマンとシンガー・ソングライターのライル・ラヴェットがデュエットした主題歌「君はともだち」もアカデミー賞と第53回ゴールデン・グローブ賞の歌曲賞にノミネートされるなど、いきなり高評価を獲得した。
ニューマンは『バグズ・ライフ』(98)やシリーズ化された「トイ・ストーリー」の音楽を手掛け、ピクサーに欠かせない作曲家になったが、そんな彼に初めてのオスカー獲得をもたらしたのが『モンスターズ・インク』(01)だ。第74回アカデミー賞歌曲賞に輝いた主題歌「君がいないと」を歌ったのは、主役のサリーとマイクの声を担当したジョン・グッドマンとビリー・クリスタル。ニューマンらしいノスタルジックなムードが漂う曲に乗って、バディ感あふれるデュエットが楽しい。
ジャズの名ナンバーを取り入れた『ファインディング・ニモ』
ランディ・ニューマンはハリウッドの映画音楽の世界で活躍する「ニューマン・ファミリー」の血を引いていて、彼の父親の兄弟、アルフレッド・ニューマン、ライオネル・ニューマン、エミール・ニューマンは映画音楽の大家。アルフレッドの息子で、ランディより12歳年下の従兄弟、トーマス・ニューマンも80年代から作曲家として活動するようになるが、彼が初めて手掛けたピクサー作品が『ファインディング・ニモ』(03)だ。
奥行きを感じさせるオーケストラ・サウンド。ゆったりと波打つようなメロディで、トーマスは海の世界を表現した。主題歌「ビヨンド・ザ・シー」はボビー・ダーリンが1960年に歌ったヒット曲のカヴァーで、この曲はフランスのシャンソン歌手、シャルル・トレネが1946年に発表した「ラ・メール」に英語歌詞をつけたもの。小粋なジャズ・ソングにアレンジされた曲を、イギリスの人気ポップ・シンガー、ロビー・ウィリアムスが軽やかに歌った。トーマスは『ファインディング・ニモ』の続編『ファインディング・ドリー』(16)のサントラも手掛けている。
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