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時代と共に進化してきた!『トイ・ストーリー』から『私ときどきレッサーパンダ』へとつながるディズニー&ピクサー音楽の軌跡

コラム

時代と共に進化してきた!『トイ・ストーリー』から『私ときどきレッサーパンダ』へとつながるディズニー&ピクサー音楽の軌跡

聴くだけで思わず涙があふれ出てくる『カールじいさんの空飛ぶ家』


ランディ&トーマス・ニューマンと並んでディズニー&ピクサー作品に数多く携わってきた作曲家、マイケル・ジアッキーノが初めて手掛けたピクサー音楽は『Mr.インクレディブル』(04)だ。彼にとって本作は初めて携わった長編映画でもあった。続いてジアッキーノは『レミーのおいしいレストラン』(07)の音楽も手掛け、第35回アニー賞の音楽賞を受賞。新進気鋭の作曲家として注目を集めるなか、『カールじいさんの空飛ぶ家』(09)で第82回アカデミー賞と第67回ゴールデン・グローブ賞の作曲賞をW受賞した。

『カールじいさんの空飛ぶ家』でアカデミー賞とゴールデン・グローブ賞の作曲賞をW受賞したマイケル・ジアッキーノ
『カールじいさんの空飛ぶ家』でアカデミー賞とゴールデン・グローブ賞の作曲賞をW受賞したマイケル・ジアッキーノ写真:EVERETT/アフロ

本作ではオーケストラ・サウンドを駆使して、ロマンチックなメロディを奏でたり、サスペンスフルに盛り上げたり、時にはエキゾチックなムードを醸しだしたりとカールじいさんの冒険を表情豊かな音楽で盛り上げている。なかでも印象的だったのは、若かりしころのカールが妻のエリーと結婚してからの人生を、セリフは入れずに音楽だけで表現したシークエンスで使われたワルツ調の曲「Married Life」。この曲を聴くだけで泣けてくる、という人も多いに違いない。

家に風船をつけて空へと舞い上がったおじいさんが体験する奇想天外な旅の模様を描く『カールじいさんの空飛ぶ家』
家に風船をつけて空へと舞い上がったおじいさんが体験する奇想天外な旅の模様を描く『カールじいさんの空飛ぶ家』[c] 2022 Disney/Pixar


新たな世界を切り拓いたメキシコ音楽の『リメンバー・ミー』


ジアッキーノにとって、そして、ピクサーにとっても、新たな世界を切り拓いたのが『リメンバー・ミー』(18)だ。メキシコを舞台にしたミュージカルということで、マリアッチ(メキシコの大衆音楽)などメキシコ音楽の要素を導入。ミュージシャンになることを夢見る主人公の少年ミゲルがギターの才能の持ち主なので、ギターの弾き語りの曲が多く、ヴォーカルもメキシカン・スタイル。物語のなかで重要な役割を果たす「リメンバー・ミー」は、『アナと雪の女王』(13)の「レット・イット・ゴー~ありのままで~」を手掛けたロバート&クリステン・アンダーソン=ロペス夫妻が作詞作曲を担当。R&Bシンガーのミゲルとメキシコのシンガー・ソングライター、ナタリア・ラフォルカデがデュエットで歌い、第90回アカデミー賞の歌曲賞に輝いた。

メキシコの祭礼“死者の日”がモチーフで、ミュージシャンになりたい少年、ミゲルが死者の国に迷い込んでしまう『リメンバー・ミー』
メキシコの祭礼“死者の日”がモチーフで、ミュージシャンになりたい少年、ミゲルが死者の国に迷い込んでしまう『リメンバー・ミー』[c] 2022 Disney/Pixar


■ディズニープラスについて
ディズニーがグローバルで展開する定額制公式動画配信サービス。ディズニー、ピクサー、マーベル、スター・ウォーズ、ナショナル ジオグラフィックの名作・話題作に加え、新たに「スター」ブランドが追加され、大人が楽しめるドラマや映画も充実。さらにオリジナル作品も見放題。


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