【第94回アカデミー賞】脚本賞はケネス・ブラナーの自伝的映画『ベルファスト』!反戦への想いを込め熱いスピーチ
アメリカの現地時間3月27日(日本時間3月28日)にロサンゼルスのドルビー・シアターで開催中の第94回アカデミー賞授賞式。脚本賞は、俳優で監督のケネス・ブラナーが自身の体験を基に製作、監督、脚本を手掛けた『ベルファスト』(公開中)が受賞した。
『ベルファスト』は、1969年、激動の北アイルランド、ベルファストを舞台に、1人の少年が経験した暴動と分断が描かれるヒューマンドラマ。カトリーナ・バルフ、ジュディ・デンチ、ジェイミー・ドーナンらが出演し、笑いあり、涙ありの人生賛歌を紡ぎ上げた。
初の脚本賞を受賞し、拍手喝采で迎えられたケネス・ブラナーは、舞台となった町のベルファストについて語り、「すばらしい町にトリビュートを与えたいです。すばらしい役者さんたちに出演してもらった。この物語は、喜びや希望を模索する物語。暴力に直面しながらも、希望を見出そうとする。なかには痛ましく亡くなった人もいます。これは人間たちの物語です」と反戦への想いを込めた熱いスピーチを行った。
第46回トロント国際映画祭で最高賞(観客賞)に輝き、第79回ゴールデン・グローブ賞でも脚本賞を受賞。第27回放送映画批評界協会賞では、最多11部門にノミネートされた。本年度アカデミー賞では、作品賞、監督賞、助演女優賞、助演男優賞、脚本賞、主題歌賞、音響賞の7部門にノミネートされており、ブラナー自身は脚本賞に続き、監督賞受賞への期待がかかる。
文/山崎伸子
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