“ネオ昭和”を発信する女子大生、阪田マリンが昭和~平成の懐かしい世界を堪能!映画『とんび』は「大事なことを思い出させてくれる」 - 3ページ目|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
“ネオ昭和”を発信する女子大生、阪田マリンが昭和~平成の懐かしい世界を堪能!映画『とんび』は「大事なことを思い出させてくれる」

インタビュー

“ネオ昭和”を発信する女子大生、阪田マリンが昭和~平成の懐かしい世界を堪能!映画『とんび』は「大事なことを思い出させてくれる」

「いまの時代にも必要だと感じる助け合い、支え合いが描かれている」

昭和の空気をたっぷりと吸い込みながら、本作の映しだす親子の愛に触れたことで、阪田は自身の両親への感謝があふれだしてきたと告白する。

不器用な親子は、お互いに自分の本当の気持ちを伝えられない
不器用な親子は、お互いに自分の本当の気持ちを伝えられない[c]2022 『とんび』 製作委員会

阪田は「アキラくんが、ヤスさんに対して反抗的な態度を取ってしまう瞬間がありました。私も反抗期があったので、2人を見ていると『私も親にひどいことを言ってしまったな』と思い出すこともあって、心が痛くなりました。親を大事にしたいと、改めて思いました」と切りだし、「ヤスさんは不器用だからそれを表現しませんが、上京したアキラくんのことをずっと気にかけていました。私にはバイトや大学から帰って『ただいま』と言うと、必ず『おかえり』と言ってくれる親がいます。仕事で遠方に出かけた時は、父がいつも『着いたか?』『大丈夫か?』と連絡をしてくれます。いつも私のことを気にかけてくれているなと思いますし、ものすごく愛を感じます」としみじみ。「以前、母が『あんたのこれからの人生は、幸せ半分、悲しみも半分やってくる』と話してくれたことがあって。『悲しいことがあっても絶対に幸せが待っているから、悲しいことがあった時にはそう思って生きていくといいよ』と教えてくれました」と支えとなる言葉もくれたことを回顧しつつ、親のありがたみをかみ締める。

親子が育む絆に胸が熱くなる
親子が育む絆に胸が熱くなる[c]2022 『とんび』 製作委員会

「普段は恥ずかしくて、親に『ありがとう』となかなか言いだせなくて…」と苦笑いを見せた阪田。「家族で本作を観に行って、一緒に映画の話をするのもいいかもしれないですね」と親に感謝を伝えられるような案を練るひと幕もありつつ、本作は親世代にはもちろん、同年代の友だちとも観に行きたい映画だという。

「私の周りの友だちは、まだ結婚もしていないし、子どもがいないという人ばかりですが、家族の在り方が描かれた本作は、自分の未来の家族の形を考えるうえでも観ておいたほうがいい映画だなと思いました。おそらく私ぐらいの年齢の人は、アキラくん目線で彼に感情移入しながら映画を観るし、親世代ならばヤスさん目線で観るはずです。いろいろな視点から観ることができる映画ですよね。また昭和の時代の話と思いきや、いまの時代にも必要だと感じる助け合い、支え合いが描かれているので、本作を観たらいつでも大事なことを思いださせてくれるような気がします。定期的に観たい映画です」と自身にとって大切な1本になったようだ。


阪田マリンの活動のテーマは、“現代と昭和の融合”
阪田マリンの活動のテーマは、“現代と昭和の融合”

レトロな衣装に身を包んで、SNSを中心に “ネオ昭和”を発信している阪田だが、「私が考える “ネオ昭和”という言葉には、“現代と昭和の融合”という思いを込めています。扮装をする時にも、全部を“昭和”にしてしまうと昔のコスプレをしているだけになってしまうので、オリジナリティを混ぜながら発信をするようにしている」という。「例えば服はバブルスーツなのに、靴だけはいま流行りのドクターマーチンでちょっとコーデを外してみたり。すると以前は上の世代の方からのフォローが多かったものが、若い方もフォローしてくださるようになりました。現代と昭和を融合させるアイデアを考えるのが、とても楽しいです」と充実感もたっぷり。活動の頼もしい味方は「おばあちゃん」だそうで、「私はおばあちゃん子で、昭和に興味を持ったのも、一緒に住んでいるおばあちゃんからレコードプレイヤーで音楽を聴かせてもらったことがきっかけなんです。いまでは、おばあちゃんの洋服を借りたりもしています」と楽しそう。

「私の家は一つの敷地に3つ家屋があって、おじいちゃんやおばあちゃん、いとこの家族など、合わせて10人で住んでいるんです。反抗期で親に悩み事を相談しづらかった時期は、おじいちゃんやおばあちゃんに支えてもらうこともあって。アキラくんと同じように、私も周りの人に支えられて育ってきたんだなと思います」と最後まで熱い共感を寄せていた。

取材・文/成田おり枝

■阪田マリン
2000年大阪府生まれ、「ネオ昭和」の第一人者。昭和と現代の流行を織り交ぜた、新しいスタイルを「ネオ昭和」と名付けて独自に発信、注目を集めている現役大学生。現在、大阪府ラジオ関西で「マリンの気になるネオ昭和」(毎月1回、第2火曜日11時20分~)のパーソナリティを務めている。
Twitter:@marin_syowasuki
Instagram:marin__neo80s


"とんび泣き"を伝えよう!『とんび』公開記念スペシャルサイト【PR】
作品情報へ

関連作品

  • とんび

    4.3
    1156
    瀬々敬久監督×阿部寛主演×北村匠海共演で重松清の原作小説「とんび」を映画化
    Amazon Prime Video U-NEXT Hulu Netflix