「地獄が呼んでいる」「今、私たちの学校は…」から「社内お見合い」「明日」まで、世界が熱狂するウェブトゥーン原作ドラマの人気|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
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「地獄が呼んでいる」「今、私たちの学校は…」から「社内お見合い」「明日」まで、世界が熱狂するウェブトゥーン原作ドラマの人気

コラム 2022/4/5 21:30

「地獄が呼んでいる」「今、私たちの学校は…」から「社内お見合い」「明日」まで、世界が熱狂するウェブトゥーン原作ドラマの人気

Netflixオリジナルシリーズ「イカゲーム」を筆頭に全世界の視聴者を魅了した韓国ドラマの人気がいまだに衰える気配がない。特に、「地獄が呼んでいる」「今、私たちの学校は…」「社内お見合い」など、ウェブトゥーンを原作とした様々なジャンルの作品が韓国ドラマの底力を見せながら、「イカゲーム」の命脈を繋いでいる。

4月1日からNetflixで配信されている「明日」は手違いにより"半分人間で半分霊"という存在になってしまった青年が、死神たちのチームの一員として特別な任務にあたる物語を描く、同名のウェブトゥーンをドラマ化した作品。2017年、韓国で初めて公開されてウェブトゥーンは"死神たちが崖っぷちに立たされた人間たちの命を救う"という独特なストーリーで話題になり、今はアメリカ、フランス、ドイツ、インドなど海外ウェブトゥーンサイトでも好評されている。

【写真を見る】ウェブトゥーンから飛び出したようなビジュアルで話題になっているドラマ「社内お見合い」
【写真を見る】ウェブトゥーンから飛び出したようなビジュアルで話題になっているドラマ「社内お見合い」SBS

90年代から"韓国最高の美女"と讃えられてきたキム・ヒソンは「明日」を通じてデビュー以来初のピンク髪に挑戦、ウェブトゥーンから飛び出したような見た目でさらに注目を集めている。ドラマ「恋慕」で演技力を認められたK-POPアイドル"SF9"のロウンとキム・ヒソンの共演も見どころ。

韓国の大人気ウェブ小説とウェブトゥーンを原作とした恋愛ドラマ「社内お見合い」も連日Netflixのランキングトップ10で高順位をとっている。天才的イケメンの能力者CEOと正体を偽ったお見合い女性社員のオフィスロマンスを描いている「社内お見合い」は、ユーモアな演出とどこに跳ねるか分からないストーリー、キャストたちのリアルな演技で"原作を完璧に再現している"と評価される。

リアルな特殊メイクで世界中で爆発的な人気を博した「今、私たちの学校は…」
リアルな特殊メイクで世界中で爆発的な人気を博した「今、私たちの学校は…」Naver/Netflix

Netflixオリジナル「今、私たちの学校は…」は、小さな町に広がったゾンビウイルスにより学校に閉じ込められた高校生たちの、生き延びるための死闘を描いている。迫真あふれるアクション演技だけでなく、校内暴力や疎かな国家災難管理システムなどの社会問題まで話頭として投げかけている。韓国では2009年より約3年間連載され、完結から10年以上経っているにもかかわらず、ドラマは大成功を収めた。

神からの"告知"を受けた人々が地獄の使者によって残酷な死を迎える超自然現象を描くNetflixオリジナル「地獄が呼んでいる」は、ヨン・サンホ監督と漫画家のチェ・ギュソクが連載したウェブトゥーンが原作。年内にシーズン2を制作することが確定し、全世界のファンの期待が高まっている。

シーズン2の制作が確定した「地獄が呼んでいる」
シーズン2の制作が確定した「地獄が呼んでいる」Naver/Netflix


ウェブトゥーンを原作とした韓国ドラマは他にもたくさんある。Netflix「Sweet Home -俺と世界の絶望-」は配信開始から4日間で韓国と日本を含めたアジア8か国の人気ランキングで1位を席巻し、1か月で世界の2,200万世帯が視聴する記録を残した。同じくNetflixで大人気を博したドラマ「恋するアプリ Love Alarm」と「D.P. -脱走兵追跡官-」、映画『モラルセンス』(21)もウェブトゥーンが原作である。

ソン・ガンの知名度を一気に上げるきっかけになった「Sweet Home -俺と世界の絶望-」
ソン・ガンの知名度を一気に上げるきっかけになった「Sweet Home -俺と世界の絶望-」Naver/Netflix

Netflixは年内にコ・ヒョンジョン主演の「マスクガール」、パク・ソンウンとホ・ジュノ主演の「猟犬たち」、チ・チャンウク主演の「アンナラスマナラ -魔法の旋律-」など、同名のウェブトゥーンを原作としているドラマ3本を公開する予定。今年配信予定のNetflix韓国コンテンツの中からウェブトゥーンを原作とする作品の比率は約20%に至る。

ウェブトゥーン原作コンテンツが相次いで登場するのは、"ワンソースマルチユース(one source multi-use)"戦略を練ることができるからだ。メディアやプラットフォームが多様化し、コンテンツ市場の競争が激しくなってくるなかで、新しいコンテンツを一から制作するよりは、すでに人気が検証されているウェブトゥーンをドラマ化する方がリスクが少ないのだ。ウェブトゥーン自体がドラマのストーリーボード、つまり絵コンテの役割を果たすため、映像化しやすいというメリットもある。さらに、SNSやオンラインコミュニティを中心に、忠誠心の強い原作のファンたちがドラマや映画を盛り上げていくのもウェブトゥーン原作コンテンツの特徴である。

5月6日よりNetflixで配信される「アンナラスマナラ」
5月6日よりNetflixで配信される「アンナラスマナラ」Naver/Netflix

とはいえ、すべてのウェブトゥーン原作コンテンツが成功を遂げるわけではない。イケメンに変身する猫の物語を描く「おかえり」、最近「今、私たちの学校は…」で大ブレイクしたチョ・イヒョン主演の「友達を買う方法」も原作は人気ウェブトゥーンだが、ドラマ化したことすら知らない人が大半。ミステリアスな屋台の女将と純粋なアルバイト青年が客の夢の中に入り、恨みつらみを癒していく物語の「サンガプ屋台」も、"ウェブトゥーンの魅力を再現できていない"と酷評された。単に原作の人気だけに頼ってはならないという好例だ。

原作の熱いファン層は心強い味方ではあるが、その分、作品への期待値も高いということを忘れてはいけない。特にウェブトゥーンは非現実的なテーマの作品が多いため、他の作品よりも監督の腕が試されるジャンルである。今年配信が予定されているウェブトゥーン原作ドラマは果たして視聴者を満足させることができるか、関心が寄せられている。

文/朴貞宣