アメコミ系YouTuberたちが『モービウス』を徹底分析!今後の展開も大予想「スパイダーマンも存在しているのか?」
マーベルコミックスでスパイダーマンの宿敵として登場し、アメコミファンの間では名の知られたヴィラン、モービウス。そんなキャラクターを個性派俳優のジャレッド・レトが演じ、「ヴェノム」シリーズを展開する「ソニー・ピクチャーズ・ユニバース・オブ・マーベル・キャラクターズ(以下、SPUMC)」の1本として映画化した『モービウス』が、ついに日米同時公開された。
自身も難病と闘う天才医師モービウスは、同じ病を患う大勢の患者を救うため、吸血コウモリの血清の投与という危険すぎる治療を断行。その結果、超人的な肉体と引き換えに、人間の血を渇望する怪物へと変貌してしまう…。
予告編では、『スパイダーマン:ホームカミング』(17)に登場し、原作コミックにおいて打倒スパイダーマンのために手を組むヴィランチーム、“シニスター・シックス”のメンバーであるバルチャー(マイケル・キートン)の姿が確認されており、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』でのマルチバース展開とも相まって、ファンたちの間で本作に対する様々な考察合戦が繰り広げられるなど、公開前から注目を集めていた。
MOVIE WALKER PRESSでは、そんな本作をいち早く鑑賞したアメコミ系YouTuberのサイ、がおー、コウスケによる座談会を実施。前半はネタバレなしの感想を、後半ではネタバレありの感想に加え、豊富なアメコミ知識を持つ彼らの考察を交えた今後のSPUMCの展開を熱く予想(妄想)してもらった。
※本記事は、ストーリーの核心に触れる記述を含みます。未見の方はご注意ください。
「モービウスとマイロの戦闘シーンは、ヴェノムとライオットを連想させる」(サイ)
――まずは自己紹介をお願いします。
サイ「サイです。『サイ-SYK CHANNEL-』というYouTubeチャンネルで活動しています。よろしくお願いします」
がおー「『GAOU CINEMATIC STUDIOS【アメコミ映画最新情報紹介チャンネル】』で活動している、がおーと申します!本日はよろしくお願いします!」
コウスケ「『コウスケアメコミチャンネル』のコウスケです。よろしくお願いします」
――つい先ほど『モービウス』を鑑賞されたばかりということなので、ネタバレがあまりない範囲での率直な感想からお願いします。
サイ「前知識がなくても誰でも楽しめるようなわかりやすいストーリーでしたし、なによりアクションシーンのエフェクトが個人的にドストライクでした」
がおー「能力を開花させていくシーンは、どれもエフェクトにこだわっていてすごくよかったと思います。動きがスローモーションになるなど、カッコいい演出が多かった」
サイ「モービウスとマイロ(マット・スミス)の地下鉄での戦闘シーンのスローモーションは、『ヴェノム』でのヴェノム(トム・ハーディ)とライオット(リズ・アーメッド)の戦闘シーンを連想させるようでした」
がおー「動きを色のエフェクトを駆使して表現しているのがうまいなと思いました。例えば、モービウスとマイロが空を飛んでいるシーンでは、モービウスは紫、マイロは白というように、着ている服の色で視覚的に差を出している表現がよかった」
コウスケ「モービウスがエコロケーションを駆使して周囲の状況を感知するシーンも工夫されていましたよね。本来目に見えないはずの音をエフェクトで視覚化したことで、観客も一緒にモービウスと同じような体験ができるのは楽しい。空を飛んだりエコロケーションを使ったりするのは新鮮でした」
がおー「いろんな能力があるんだぜ、という部分がしっかり表現されていましたよね。エフェクト以外の部分だと、モービウスとマイロの関係性はかなり印象的です。親友がヴィランになってしまう展開は、『アメイジング・スパイダーマン2』のピーター・パーカー(アンドリュー・ガーフィールド)とハリー・オズボーン(デイン・デハーン)の関係性にも近かった。モービウス自身は、『親友を救いたい』とずっと葛藤している聖人のような人物だったので、キャラクターとしてすごく惹かれました」
コウスケ「モービウスって絶対悪じゃないんですよ。もともと医者で人を救いたいから絶対に人を殺しちゃいけないと思っているけど、自分が生きていくために衝動で人の血を吸ってしまう。ただのヴィランではなく、『ヴェノム』と同じようにダークヒーローとして描いてくれたのがすごくよかったなって。また、個人的には、マイロが能力を得たあとにダンスをしながら着替えるシーンがおもしろかったです」
がおー「あのシーンはサム・ライミ監督の『スパイダーマン3』を彷彿とさせるシーンでしたね」
サイ「マイロは小さいころから病気で体が弱く、健常者にいじめられて育ってきたから、能力を得た状況でいままでのストレスを発散させるためにダンスをしていたのかなって思いました」
※以降、ストーリーの核心に触れる記述を含みます。未見の方はご注意ください。