ハライチ岩井勇気も圧倒された『バブル』の“パルクール・アクション”「本当にスポーツ観戦をしているような感覚になる」
「縦横無尽の動きにだんだんと天地がわからなくなっていく感覚になる」
劇中で描かれるパルクールのチーム戦は「バトルクール」と呼ばれ、ゴールに設置されたフラッグを先取すべく、各チーム5人のメンバーが貴重な生活物資を賭けて競い合う。このバトルクールも物語を動かす重要なカギを握っている。
「重力を感じない軽やかさがありました。バトルクールをプレーするキャラクターの動きはとても爽快です。ビルの瓦礫がたくさん浮かんでいるなかで繰り広げられる攻防戦に、かなりドキドキしました。パルクールについては、障害物を自分の身体能力だけで走ったり跳んだり登ったりして、クリアしていく競技、というくらいの認識しかなかったのですが、本当にスポーツ観戦をしているような感覚になり満喫できました。特に、序盤のバトルクールの対戦で、ヒビキが活躍するところは、本作での僕のお気に入りのひとつです。もし、僕にもヒビキくらいの身体能力があるなら、ちょっとやってみたい気もします(笑)」。
続けて、「画面のなかで縦横無尽に動くけれど、その動きがすごく滑らかなんです。だんだんと天地がわからなくなっていくような感覚になり、大きいスクリーンで観るとすごく楽しいと思います」ともコメント。圧倒的な映像表現で描かれるバトルクールは、劇場で体感してこそだと熱く語ってくれた。
「僕と澤部は得意なことと苦手なことが真逆。足並みが真逆なので、逆にそろっている感じ」
劇中には、「ブルーブレイズ」のほか、秋葉原を拠点とする「電気ニンジャ」に、練馬を拠点にする不良っぽいファッションのメンバーが集う「関東マッドロブスター」。強力なスポンサーがバックにおり、高性能ブーツやマスクを身に着けた正体不明の「アンダーテイカー」といったユニークなチームが登場。勝利するために全員でゴールを目指すのではなく、相手チームを妨害したり、味方をゴールさせるためにあえて自分が踏み台になったりといったチームプレーも展開する。
チームプレーについて、岩井が相方の澤部佑との関係で大切にしていることも聞いてみた。「僕が苦手なことは基本、全部澤部にやらせます(笑)。でも、澤部も自分が苦手なことは僕に投げているはずです。僕たちは得意なことと苦手なことが真逆なんです。足並みが真逆なので、逆にそろっている感じですね。子どものころからずっと、そんなバランスの役割分担ができていた気がします。だからコンビを組んだところもある。これが僕たち2人の形なのだと思います」。
取材・文/タナカシノブ
1986年生まれ、埼玉県出身。幼稚園からの幼なじみだった澤部佑と「ハライチ」を結成し、2006年にデビュー。アニメ好きとして知られ、その豊富な知識で数々のイベントやラジオなどに出演。ほかエッセイ執筆、漫画原作など幅広い分野で活躍している。
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