石井マーク&嶋村侑が語り合う、『G-レコ』と過ごした8年間への想い「同じストーリーでも感じ方が違うものになる」
「機動戦士ガンダム」原作者である富野由悠季が脚本と総監督を手掛け、2014年に放送されたテレビシリーズ全26話を、全5部作の劇場版として再構築した『Gのレコンギスタ』。その第4部「激闘に叫ぶ愛」(7月22日公開)と第5部「死線を越えて」(8月5日公開)が、この夏連続公開され、ついに完結を迎える。
第4部では、数百に及ぶ新規カットが追加され、全編の半数以上のシーンがアップデート。圧倒的な映像はもちろん、第4部から登場するジット団のメンバーやラ・グー総裁など、多数のキャラクターたちが交錯し、物語はクライマックスに向かっていく。そんな第4部の見どころやアフレコの様子、約8年間にわたるシリーズへの想いや魅力について、主人公ベルリ役の石井マークとアイーダ役の嶋村侑に話を聞いた。
「自分のなかに残っているベルリは大事にしつつ、”新しい『G-レコ』“という気持ち」(石井)
――再構築された劇場版の台本から感じたテレビシリーズとの違いを教えてください。
嶋村「アイーダの気持ちを吐露している部分が多い印象で、心理描写が増えたなと感じました。あと、とりあえずノレドがかわいい!いかにかわいいかが、台本にしっかり描かれているよね?」
石井「確かに。第3部からかわいさが増してきた印象があります。第4部でのベルリは、やっぱりフォトン・トルピードを使ってからの描写が大きな見どころだと思います。ベルリ、(アイーダ)姉さん、ほかの人たちの様々なセリフから、フォトン・トルピードがどれだけヤバいものなのが分かるし、シーンに緊張感を持たせているように感じています」
嶋村「感じた!テレビシリーズ以上に、“ここで撃たなきゃいけない”という覚悟のようなものを感じました。責任を感じて“ここでやります!”みたいな空気が流れていた気がします」
石井「責任感もそうだし、テレビシリーズ以上に、もっと恐怖感も出ているように感じました。ベルリ自身、とんでもないことをしてしまったという表現が剥き出しになっているところも見どころだと思います」
――テレビシリーズと劇場版を比較することはありましたか?
石井「自分のなかに感覚として残っているベルリは大事にしつつも、あくまで劇場版として”新しい『G-レコ』“という気持ちだったので、特にチェックはしなかったです」
嶋村「私はしたよ。『このシーンこうだったっけ?』みたいな感じで」
石井「確認ですね(笑)」
嶋村「そうそう。自分が出ているシーンは覚えているのですが、出ていないシーンの記憶に曖昧な部分もあったので、『どんなキャラだったかな』くらいのチェックはしました。『G-レコ』はキャラクターが多いし、私はそのあたりの把握能力が低いから(笑)」
石井「僕は、フォトン・トルピードを撃つ前までの流れや緊張感の度合いは気になったけれど、アフレコをやってみたら、流れのなかで自然と緊張感も出てきたので、結果的にはチェックしなくてよかったなと思いました」
嶋村「でも、富野監督からも"テレビシリーズの『G-レコ』“をやるように言われてないから、基本的にはチェックしなくても大丈夫だったよね?第1部の時くらいだったかな、アフレコのときに『テレビシリーズはどうだった?』と確認したのって。第2部以降はそういう会話もなくて、石井くんの言う通り、劇場版は劇場版っていう感じだったよね」
石井「そんな感じです」
嶋村「富野監督が『僕の台本でしっかり構築してあるから大丈夫、さあ、おやりなさい!』という感じなので(笑)、台本に書いてある通りにやれば、基本大丈夫な作品です」