ウィル・スミスがクリス・ロックに動画謝罪も、息子が手掛ける商品が映り物議
今年3月に開催されたアカデミー賞授賞式の壇上で、ウィル・スミスが、妻ジェイダ・ピンケット=スミスの脱毛症をジョークにしたクリス・ロックを平手打ちした問題。あれから約4か月後、現地時間の7月29日に、ウィルが事件後初めてカメラの前でクリスや家族、自身の家族、そして関係者に謝罪した。
ウィルはこれまで寄せられた質問について答える形で、3つに分けて謝罪。1つ目は、すぐにクリスに謝らなかった件で、頭にもやがかかった状態だったと説明。それでも「すべての詳細を明らかにすることはしないが、あの時の自分の振る舞いで正しいことなど一つもなかった。無礼や侮辱を感じた時の対処方法として、最善のものだったとは微塵も考えていない」と話し、クリスと母親、そして親友だったクリスの弟にも謝罪。クリスには連絡を取り、「まだ話せる状況にないが、時が来たら連絡する」という返答があったことも明らかにしており、「話せる時が来るまで待っています」とメッセージを送った。
2つ目は、平手打ちは自身とクリスとの関係で行ったことで、妻ジェイダには無関係であるとして、ジェイダと自身の子どもたちに。3つ目は、オスカーという神聖な場を台無しにしたことについて、ウィルと共にノミネートされていた俳優仲間や関係者、自身に投票してくれた人々などに謝罪。「人を失望させたことがトラウマになっている」としたうえで、「私も人間、間違いはある」として自らを恥じるのではなく反省を続けていくことを明らかにしている。
自身のInstagramなどに投稿されたウィルの様子と肉声を見たファンらからは、素直に謝罪しているウィルに好意的な声がある一方で、日本とは違い、コメディアンが行き過ぎたジョークを飛ばすことが受け入れられ、言葉よりも肉体的暴力を絶対悪とするアメリカでは、相変わらず厳しい声も。
事件発生後は「一般人なら、暴力をふるえばその場で逮捕だよね」という非難も多かったが、今回は、「謝罪が遅い」「クリスと同等に、妻や子どもたちに謝罪はないね」「クリスは、時が来たら連絡すると言っているのに、自分は反省しているのにクリスが謝罪に応じていないとばかりにクリスを公の場で責めて、督促している」「出演作がキャンセルされたり無期延期になったからね」といったツイートなどが寄せられている。
また「The View」でコメンテーターが、「これは最初のステップであり、その先が必要」「あらかじめシナリオが用意されたインタビューという感じがする。ここまで待たせたのであれば、ちゃんとオプラ・ウィンフリーのインタビューなどで、鋭い質問にも答えてほしい」と発言したことに同意の声もあるなかで、“用意された感”について寄せられているのはメッセージだけではなく、ウィルがインタビュー中に、左側のテーブルに置いている水についてだ。
これは、2015年に息子のジェイデンが海洋環境を守るために立ち上げた、プラスティックの代わりにサステイナブルな容器を使ったスプリングウォーター「Just Water」。2017年にはウィル自らが「レイト×2ショー with ジェームズ・コーデン」に出演して宣伝しており、2018年には英国にも進出を果たしている。この水が、謝罪のための動画に何度も写り込んでいたことから、「これは謝罪ビデオという名の宣伝行為だ」といった厳しい意見も寄せられている。
文/JUNKO