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押井守監督が『アバター』に”敗北宣言”「私がやりたかったのは、まさにコレだったんだ」

インタビュー

押井守監督が『アバター』に”敗北宣言”「私がやりたかったのは、まさにコレだったんだ」

「劇場で観なきゃいけない映画というのは、実は年に数本しかない」

【写真を見る】アニメーション制作会社Production I.Gのオフィス前で撮影に応じてくれた押井守監督
【写真を見る】アニメーション制作会社Production I.Gのオフィス前で撮影に応じてくれた押井守監督

――では押井さん、続編『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の舞台は「海」のようですが、期待してますか?

「『水』というのは、実写はもちろんアニメでも難物。だから、常に高みを目指すキャメロンがそれに挑戦するのはよくわかる。それに彼は新作を作る時は常に新しい技術も開発しているから、よりリアルな水の表現を見せてくれると思うよ。13年前の『アバター』を超えるのは当たり前じゃない?そのために13年もかけたんだから」

――ということは、やはり劇場で観なきゃいけないですね。

「劇場で観なきゃいけない映画というのは、実は年に数本しかない。そういう映画を作る監督はクリストファー・ノーランとキャメロンくらいですよ。そういう意味での信頼は、私のようなフィルムメイカーのみならず、一般の人にも絶対ある」

実写でもアニメでも表現が難しいという「水」をモチーフに「海」を舞台にした『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』は12月16日(金)公開
実写でもアニメでも表現が難しいという「水」をモチーフに「海」を舞台にした『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』は12月16日(金)公開[c]2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

――そのまえに『アバター:ジェームズ・キャメロン3Dリマスター』も2週間限定で公開されます。

「リマスター版がオリジナルとどう違うのかは、現時点ではわからないけど、映画館であの映像がもう一度、観られるのはとてもいいよ。大スクリーンでかけることだけを考えて作られた映画だから、小さなモニターでしか観たことない人は驚くんじゃないかな?このチャンスはうれしいと思うよ」

――『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』も、そんな予感しまくりですね!

「それは観てみないとわかりません!でも、確率的にはかなり高い。なぜならキャメロンの映画だから。そういう信頼度が最も高い監督がジェームズ・キャメロンですよ」

取材・文/渡辺麻紀

押井守
1951年生まれ。東京都出身。『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』(84)で劇場映画監督デビューを飾る。1995年に発表した『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』はジェームズ・キャメロンやウォシャウスキー姉妹ほか海外の監督に大きな影響を与えた。また、『紅い眼鏡』(87)、『アヴァロン』(00 )、『ガルム・ウォーズ』(14)など多数の実写映画作品も手掛ける。ほか代表作に、『機動警察パトレイバー2 the movie』(93)、『イノセンス』(04)、『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』(08)、「THE NEXT GENERATION パトレイバー」シリーズなどがある。

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