「『ハリポタ』を彷彿」「ソーは家庭に入れない?」MCU知識皆無×ガチファンで『ソー:ラブ&サンダー』女子会してみた
マーベル・シネマティック・ユニバース(以下、MCU)の大ヒット作で、肉体派の雷神ソー(クリス・ヘムズワース)が活躍する「ソー」シリーズの第4作『ソー:ラブ&サンダー』のMovieNEXが10月26日(水)に発売。本作は公開当時に全世界歴代興行収入1位を打ち立てた『アベンジャーズ/エンドゲーム』(19)に続く物語で、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのメンバーと共に地球を旅立ったソーの新たな戦いが描かれる。
「宇宙各地の神が殺されている」という報せを聞いたソー。次なる標的が地球のニュー・アスガルドであることを知り駆けつけた彼の前に、“神殺し”の異名を持つゴア(クリスチャン・ベール)が襲いかかる。絶体絶命のピンチに現れたのは、“マイティ・ソー”に姿を変えた元恋人のジェーン(ナタリー・ポートマン)だった。さらわれた子どもたちを救い、ゴアの暴走を止めるため、かつて愛し合った2人が全宇宙を股にかけ、命を懸けた戦いを繰り広げる。
空を飛び、雷を操るソーらの大迫力のアクションが見どころの本作だが、ソーとジェーンがかつての想いを取り戻し、再び絆を深めていくストーリーもあり、“恋愛映画”としての側面も持っている。そこでMOVIE WALKER PRESSでは、編集部からMCUはひと通り観ているというライトファンの別所、MCUにはほとんど触れてこなかった初心者の魚田、エンタメライターで、『エンドゲーム』は10回くらい観ているMCU大好きな阿部によるアラサー女子3人の座談会を実施。“恋愛”要素にフォーカスした視点や、MCU知識皆無だからこその視点で、本作の新たな魅力を熱く語り合った。
※以降、ストーリーの核心に触れる記述を含みます。未見の方はご注意ください。
「恋愛が物語の軸に据えられたことで、ラブコメ映画としての楽しさに拍車をかけていました」(阿部)
別所「私は映画媒体の編集者として、義務教育だと思ってひと通りMCUシリーズは観てきたけど(笑)、魚田さんはほぼ触れてこなかったんだよね?」
魚田「そうなんです…。観ているのは、テレビでたまたま放送されていた『アイアンマン』や『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』ぐらい。アメコミって“敵と戦って最後は勝つ予定調和な作品”というイメージが強くて、あまり興味がなかったのが正直なところで。なので、『ソー』シリーズも今回が初めてなんです。初めて見た時は、テンションの高い変わった人で、斧やハンマーをずっと持っているなってぐらいの印象。雷の神様なんですね?」
別所「それはわかったんだ(笑)。雷いっぱい使いますもんね。そんな魚田さん的に『ソー:ラブ&サンダー』はどうだった?」
魚田「まず、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のキャラクターが出てきたことにビックリしました!実は同じ世界観だと知らなくて。『リミックス』にもソーは登場していなかったから、この人誰なんだろう?いつの間に一緒に行動するようになったんだろう?って思いました」
別所「時系列的に『ラブ&サンダー』の前作にあたる『エンドゲーム』の最後で、一緒に宇宙へ旅に出ることになったんですよ」
魚田「そうなんですね!」
阿部「MCUシリーズを追って来ずとも、お話し的には理解できました?」
魚田「登場人物も専門用語もいっぱいあって、わからない部分もあったのですが、すごくおもしろかったです。予定調和なハッピーエンドのストーリーかと思いきや、実際はちょっと違っていて。ヴィランにも暗い過去があるのが意外でした」
阿部「MCUに登場するヴィランって、つらく悲しい過去を背負っているキャラクターが多いんですよ。ヴィランはヴィランなりの正義を持って行動している。いろいろと考えさせられるのが、MCU作品の魅力だなと思います。別所さんはどうでした?」
別所「冒頭はゴアが神殺しになるまでのシリアスなエピソードなのに、そのあとからは怒濤の“タイカ・ワイティティ監督節”が効いた世界観で(笑)。始終笑わせてくれると思いきや、最後の最後で泣かされるという…。その緩急がすばらしかったです。あと、2作目『マイティ・ソー ダーク・ワールド』ぶりのジェーンの再登場は純粋にうれしかった!」
魚田「再登場だったんですね!」
阿部「『ダーク・ワールド』まではお付き合いしていたんですけど、3作目の『マイティ・ソー バトルロイヤル』のなかで、通りすがりのファンに『ジェーンに振られた』と言われているシーンがあって(笑)。観客はそこでソーとジェーンが別れたことを知りました」
別所「本作では別れた経緯にも触れられていましたけど、なにか大きな事情があったのではなく、お互いに忙しくなってのすれ違いだったことに驚きました。一般的なカップルの別れ方ですよね。さらに、再登場だけでもサプライズなのに、ジェーン役のナタリー・ポートマンの鍛え上げたフィジカルもサプライズでした!MCUを追ってきた阿部さんの感想も聞かせてください」
阿部「めちゃめちゃおもしろかったです!ロキの出てこない『ソー』シリーズって初めてじゃないですか。個人的にソーとロキの兄弟愛がとても好きだったので、観る前は物足りないかも…と思っていました」
魚田「ロキって岩の人(=コーグ/ワイティティ)の説明であった、死んだと思いきや生きていた、を繰り返している人ですよね?(笑)」
阿部「そうそう(笑)。でも、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』で本当に死んでしまったんですよ…(※現在は別ユニバースのロキでドラマシリーズを展開)」
別所「たしかにロキが出てこないのはファンとしても寂しさがありますよね」
阿部「魅力的なキャラクターでしたからね。でも、『ラブ&サンダー』はジェーンの登場により、別角度でのおもしろさがあったなと思いました。『バトルロイヤル』に続いて、ワイティティ監督が『ソー』シリーズの監督を務めていますが、ソーとジェーンの恋愛が物語の軸に据えられたことで、ラブコメ映画としての楽しさに拍車をかけていました」