ハリウッド実写版『君の名は。』監督に、新たに『ラーヤと龍の王国』の新鋭が就任
最新作『すずめの戸締まり』(11月11日公開)が控える新海誠監督が2016年に発表し、興行収入250.3億円を記録する社会現象級のヒットを巻き起こした『君の名は。』(16)。そのハリウッド実写リメイクの監督に、メキシコの新鋭カルロス・ロペス・エストラーダ監督が就任することが明らかになった。「Variety」が独占で報じた。
「スター・ウォーズ」シリーズのJ.J.エイブラムス率いるバッドロボットとパラマウント、そして東宝の3社で共同開発されている本作。2017年に製作決定が伝えられ、その後『メッセージ』(16)でアカデミー賞にノミネートされたエリック・ハイセラーが脚本を務めることと、「アメイジング・スパイダーマン」シリーズなどで知られるマーク・ウェブ監督がメガホンをとることが発表。
しかし2020年7月にウェブ監督の降板が報じられ、代わりに監督に就任したのは『ミナリ』(20)で注目を集めたリー・アイザック・チョン監督。さらに脚本についても、ハイセラーの原案をもとに『ビッグ・シック ぼくたちの大いなるめざめ』(16)のエミリー・V・ゴードンとチョン監督が共同で執筆すると伝えられていたが、2021年7月にチョン監督がプロジェクトから離脱。またしても新たな監督探しが行われることとなっていた。
そして今回、正式に契約を交わしたエストラーダ監督は、メキシコ生まれの34歳。数多くのミュージックビデオを手掛け、『ブラインドスポッティング』(18)で長編監督デビュー。ドン・ホール監督と共同監督を務めたディズニーアニメ『ラーヤと龍の王国』(21)で第94回アカデミー賞長編アニメーション賞にノミネートされ、現在はディズニーの人気アニメ映画『ロビン・フッド』(73)の実写リメイク版の開発に携わっている。
報道によればエストラーダ監督は、ハイセラーが手掛けた脚本のリライト作業も務めるとのことで、すでにその作業に着手している模様。具体的な制作スケジュール、公開時期やキャストなどについてはまだ不明。ふたたび動き出した本作の動向に、今後も注目していきたい!
文/久保田 和馬