目で味わう極上のフルコース!ミシュラン三つ星シェフ監修『ザ・メニュー』料理撮影の舞台裏

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目で味わう極上のフルコース!ミシュラン三つ星シェフ監修『ザ・メニュー』料理撮影の舞台裏

レイフ・ファインズアニャ・テイラー=ジョイニコラス・ホルトが共演するサーチライト・ピクチャーズの最新作『ザ・メニュー』(11月18日公開)。孤島にあるレストラン「ホーソン」を舞台に繰り広げられる本作の重要な“スパイス”となるのは、ファインズ演じる有名シェフのスローヴィクが手掛ける芸術的な料理の数々。このたびミシュラン三つ星シェフが監修を務めた料理撮影の舞台裏エピソードを独占入手した。

【写真を見る】見た目も映える!『ザ・メニュー』の三つ星シェフ監修“極上メニュー”の数々を一挙紹介
【写真を見る】見た目も映える!『ザ・メニュー』の三つ星シェフ監修“極上メニュー”の数々を一挙紹介[c] 2022 20th Century Studios. All rights reserved.

選ばれた特別なゲストだけが招待され、スローヴィクのフルコースを堪能できるレストラン「ホーソン」を訪れたマーゴ(テイラー=ジョイ)とタイラー(ホルト)。孤島に向かう船上で振る舞われる目にも舌にも麗しい極上の料理の数々に思わず涙するタイラーに対し、マーゴはふとした違和感を覚えていた。やがてレストラン内は徐々に不穏な雰囲気となり、ひとつひとつのメニューに添えられていた想定外の“サプライズ”が明かされていく。

劇中に登場する料理を監修したのは、サンフランシスコにあるレストラン「アトリエ・クレン」のドミニク・クレン。物語の心理的な展開を表現し、同時に、それがどれほど常識から逸脱しているのかも伝えることができるビジュアルの料理を求められたクレンは、フェイクではなく実際に食すことのできる料理を考案。フードスタイリストらと共に、すべての料理がカメラでの撮影と照明のもとで映えるよう作りあげていったという。

鶏モモの燻製には、なぜかハサミが刺さっており…レイフ・ファインズ演じるシェフのスローヴィクの心情が料理に体現されている
鶏モモの燻製には、なぜかハサミが刺さっており…レイフ・ファインズ演じるシェフのスローヴィクの心情が料理に体現されている[c] 2022 20th Century Studios. All rights reserved.

普段レストランで提供する料理とは異なる料理に挑んだクレンは、「私たちが脚本家や監督のアイデアと共に作った料理は、時には難しいものもありましたが、非常におもしろいものでもありました。現実の世界でやっていることからは離れましたが、いままで作ったことがないものを作ることができ、とても楽しい経験でした」と振り返る。

まるでアートのよう。ミシュラン三ツ星シェフこだわりが詰まったメニューが振る舞われる
まるでアートのよう。ミシュラン三ツ星シェフこだわりが詰まったメニューが振る舞われる[c] 2022 20th Century Studios. All rights reserved.

一方、本作のメガホンをとったマーク・マイロッド監督は「ドミニクの料理は非常に芸術性に優れており、心が温まる。私たちの制作プロセスにとって非常に重要なものでした」と賛辞を送る。そして「スローヴィクの作る料理は、感情的には冷たいものとなるよう苦心しました。美しいけれど死んでいる。それが彼の心、魂のありようを表現しています。彼女はそれをおもしろいと感じ、自身の料理に対する芸術観をまるで自虐ネタのように扱ったのです」と、物語に共感しながらスローヴィクの心情と風刺が込められたコース料理を実現したクレンに感謝を述べた。


ひとたびスローヴィクが両手を打ち合わせれば、スタッフ全員が「はい、シェフ!」と声を揃える恐るべきキッチン
ひとたびスローヴィクが両手を打ち合わせれば、スタッフ全員が「はい、シェフ!」と声を揃える恐るべきキッチン[c] 2022 20th Century Studios. All rights reserved.

さらにマイロッド監督は「料理のショットを入れた時、映画全体の方向性が間違っていなかったと確信しました。カメラがとらえたすべては本物でした」と、クレンが生みだした料理から作品への強い自信を得たことを告白。料理のコース内容をなぞるように新たな展開へと進み、驚愕の結末へと導かれていく本作。極上のサスペンスと芸術的なフルコースを、その目でじっくりと味わってほしい!

文/久保田 和馬

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