「アダムス・ファミリー」&『キャスパー』の人気子役から個性派へ…クリスティーナ・リッチが歩んできた独自の歩み
人気子役から個性派としての地位を確立することに成功
デビューが早かったことに加えて、ハリウッドのワナに陥ることなく子役から女優へのシフトに成功したリッチ。順調にキャリアを重ね、40代を迎えた時点で50本もの映画に出演したほか、「グレイズ・アナトミー 恋の解剖学」や「PAN AM/パンナム」などドラマの演技でも高い評価を獲得した。インディーズの現場で刺激を受けたのか、プロデューサー業にも進出し、うつに苦しむ少女を描いた『私は「うつ依存症」の女』(01)やラブコメ『パンプキン』(02)には主演のほか製作陣として参加。2015年のドラマ「リジー・ボーデン 美しき殺人鬼」、2015~17年の「ゼルダ ~すべての始まり~」では製作総指揮を務めるなど、活躍の幅を広げている。
卓越した演技力が高い評価を受ける一方、いまだ “「アダムス・ファミリー」のウェンズデー役”というフレーズが付けられることもあるリッチ。そのことについて彼女自身は「これだけ長く愛されていることを誇りに思っている」と好意的に受け取っているようだ。そんなリッチは「ウェンズデー」に教師のマリリン・ソーンヒル役で出演している。彼女が「アダムス・ファミリー」の世界に帰ってくるのは、約30年ぶりのこと。新鋭ジェナ・オルテガ演じる新ウェンズデーとどんなかけ合いを見せるのか、22年ぶりとなるバートン監督との化学反応を含め楽しみである。
文/神武団四郎
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