破格の規模で展開する世紀のプロジェクト『レジェンド&バタフライ』。大友啓史監督も奔走した、企画発表からこれまでの道のりを総まとめ!
木村拓哉と綾瀬はるか共演で、織田信長と濃姫との知られざる物語を描く超大作『レジェンド&バタフライ』(2023年1月27日公開)。この度、本作の公式サイトで、WEBマガジン「レジェバタ公記」がスタートした。このWEBマガジンは、映画公開に向けた約2か月、『レジェンド&バタフライ』という一大プロジェクトを、全10回にわたって紹介するもの。歴史上のレジェンドとしてだけではなく、人間としての信長&濃姫の魅力を様々な角度から知ることで、映画をより深く理解し楽しめる盛りだくさんな内容となっている。
MOVIE WALKER PRESSでは、そんな「レジェバタ公記」の一部を特別に公開!第1回では、企画発表会見に始まり、SNSトレンドから新聞、テレビ、日本中の話題をさらった「ぎふ信長まつり」の様子、そして大友監督自ら各地を訪れた“全国キャラバン”の模様など、早くも“レジェンド”なトピックだらけとなったプロジェクトの、これまでのイベントをいったん振り返る!
「行けます、東映が本気です」創立70周年プロジェクト、総製作費は20億円
東映の創立70周年を記念して、日本映画史上最高峰のキャスト&スタッフが集結。総製作費20億円という壮大なスケールで織田信長とその正室、濃姫の物語を描く映画『レジェンド&バタフライ』。誰もが知る日本史上のレジェンド、信長を木村拓哉が、謎に包まれた濃姫(別名:帰蝶)を綾瀬はるかが演じる感動超大作だ。脚本は2023年のNHK大河ドラマ「どうする家康」も控える古沢良太が、監督を「るろうに剣心」シリーズの大友啓史が務め、宮沢氷魚、市川染五郎、音尾琢真、斎藤工、北大路欣也、伊藤英明、中谷美紀といった名だたる俳優陣が共演キャストとして顔を揃えた。
政略結婚という最悪の出会いをした信長と濃姫が歩んだ、30余年にも及ぶ知られざる軌跡。“魔王”と呼ばれながらも悩み、葛藤しながらも前人未到の天下統一を目指した信長と、彼の暗殺を胸に秘め嫁ぐも次第にパートナーとして彼を支え続けるようになる濃姫。誰もが知る男、信長と、誰も知らない妻、濃姫との絆、交差していく2人の物語が展開する。
6月21日に行われた本作の企画発表会見で登壇した東映代表取締役社長の手塚治からは、本作に込めた想いや気合いを感じる発言が飛び出す。「総製作費20億円。稟議に判をつく時に少し手が震えました。行けます。東映が本気です、と申し上げておきたい」と笑顔を浮かべながら断言する姿には、強い自信がみなぎっていた。
”持っている男”木村拓哉、25年ぶりに挑戦する信長役に並々ならぬ意気込み!
そして登壇したキャスト陣の豪華さ、意気込みも、報道陣を沸かせた。時代劇初主演となった1998年放送のテレビドラマ「織田信長 天下を取ったバカ」以来、実に25年ぶりに信長役を演じる木村にとって、信長は並々ならぬ想いを抱く人物だ。「このような大作で彼(信長)を演じさせていただくのは名誉ですし、この上ない舞台を用意していただいたので全力で演じさせていただきました」と力強く語り、その言葉通り、これまで見たことのない織田信長像を圧倒的な存在感で体現している。本作の撮影中に木村は、信長がその生涯を終えた49歳という年齢を迎えた。信長と木村との運命を感じさせるエピソードも生まれた本作、「持っていますよ、その一言に尽きる」という大友監督の言葉通り、“持っている男”木村が見せる迫真の演技にも注目だ!
同会見で「いままで観たことのない信長と濃姫の“夫婦の物語”が描かれているなと感じました」と語った綾瀬は、「その時代に生きている2人の生き様、夫婦がひとつになっていく人生の描かれ方がとてもすばらしく、脚本を読み終わった時に心が持っていかれました」とコメント。信長にとってなくてはならない存在となる濃姫は、彼に臆することなく生涯対等に向き合い続けた凛とした姿が印象的な女性。3度目の共演にして初めて夫婦役を演じる木村と綾瀬の息ぴったりの掛け合いにも惹きつけられるだろう。
応募殺到の「ぎふ信長まつり」で 46万人が「信長様〜!」
その後、11月6日に木村と伊藤が揃って参加した「岐阜市産業・農業祭~ぎふ信長まつり~」も大きな話題に。新型コロナウイルス拡大の影響もあり、3年ぶりの開催となったこのイベントは「岐阜市の人口の2倍の応募が殺到(信長公騎馬武者行列)」「当選枠800人に対して12万人以上の応募(トークイベント)」「岐阜県で往復はがきがなくなった」などと連日多くのニュースが報道され、日本中から熱い視線が注がれた。
劇中同様、木村は信長に、伊藤は濃姫の侍従、福富平太郎貞家に扮して参戦。撮影衣装に身を包む2人と、地元の中学校や高校に通う学生たち、東映京都撮影所の俳優など総勢83名が集結し、騎馬武者行列はスタートした。6日の人出は過去最多のおよそ46万人。沿道に駆けつけた1万5000人の観客から「信長様〜!」と声がかかれば木村が手や扇子を振り返し、さらなる大歓声が沸き起こるなど、盛大な騎馬武者行列となった。
その後、木村、伊藤、大友監督が登壇したトークイベントを開催。大友監督は「信長は実際に生きた人なので、失礼のないようにということをスタッフ一同、とても大切にしてきました。我々の歴史の上に実際に居た人たちということを大切にした作品です。先人たちの魂を今の時代にどのように伝えていくかをみんなで知恵を絞りました」と語り、『レジェンド&バタフライ』について熱弁!木村は「(信長は)しっかり左右を見分けることのできる丘としてこの地を“岐阜”と命名したのですが、その場所から“天下布武”を掲げて前にしか進まなかった。この作品もこの岐阜から全国に、世界中に伝わっていったらうれしいなと思っております」と信長にとっての特別な場所、岐阜から今後の作品の広がりへの期待を込めた。
企画発表会見、ぎふ信長祭りのほか、自ら札幌、盛岡、仙台、名古屋、大阪、博多と全国各地を精力的に行脚する熱を見せた大友啓史監督。東京で11月に開催されたマスコミ・興行関係者向けお披露目試写後に登壇した際の模様や、そこで語った本作への想いなど、本記事の続きは『レジェンド&バタフライ』公式サイトの「レジェバタ公記」をチェックしてみてほしい!
文/タナカシノブ