「一分の隙もない」「没入感は前作以上」『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』はやっぱりすごかった!

インタビュー

「一分の隙もない」「没入感は前作以上」『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』はやっぱりすごかった!

2009年に公開され、世界興行収入歴代1位に君臨する、ジェームズ・キャメロン監督による超大作映画『アバター』。その13年ぶりの続編となる『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』(12月16日公開)が、いよいよお目見えする。美しい自然に恵まれた神秘の星パンドラを舞台に、地球に帰還する道を捨てて、パンドラの先住民ナヴィの一員となることを選んだジェイク(サム・ワーシントン)の新たな物語が展開。前作で結ばれたナヴィの女戦士ネイティリ(ゾーイ・サルダナ)と家庭を築いたジェイクだったが、幸福は長くは続かなかった。人類の新たな侵攻により、ナヴィの森は危機に陥る。敵のねらいが自分にあることを知ったジェイクはネイティリや子どもたちを守るため、家族を連れて、森から遠く離れた海洋の部族のもとに身を潜めるが、敵の執拗な追撃はすぐそこに迫っていた。

最先端の技術による3D映像は前作で大きな見どころとなったが、そのクオリティがさらに進化。緑豊かな森の神秘的なたたずまいや、翼竜イクランに乗っての飛翔に加え、今回は海洋、すなわち水中や海底も冒険の舞台となるが、解像度を高めた3Dビジュアルによって、その没入感は前作以上に高い。ジェイクと家族のドラマが紡ぎだす深い共感も手伝い、その吸引力は強烈だ。全世界が待望する本作は、我々にどのような新しい体験を提供してくれるのか?日本公開に先駆けて作品を鑑賞した「月刊シネコンウォーカー」編集長の佐藤英樹、「DVD&動画配信でーた」編集長の西川亮、「MOVIE WALKER PRESS」編集長の下田桃子ら3人による語り合いを通して、その魅力を紐解きたい。

『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』は12月16日(金)公開
『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』は12月16日(金)公開[c] 2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

「最初からハイフレームレートなんじゃないか?というほどのなめらかさ」(西川)

佐藤英樹(以下、佐藤)「まずは、やはり映像がすごいですよね。もちろんCGはかなり使われているけれど、この映画は『タイタニック』のような、ある種のリアリティを感じさせます。クライマックスは、実写の映像を基盤にしているんじゃないか?と思っちゃうくらい。極端にいうと、実写の世界の中に『アバター』のキャラクターがいる、そんなふうに感じました」

迫りくる人間の脅威に対し、共闘することを誓うジェイクとメトカイナ族の族長
迫りくる人間の脅威に対し、共闘することを誓うジェイクとメトカイナ族の族長[c] 2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

西川亮(以下、西川)「僕は『アバター』というシリーズは、基本的にアニメーションだと思っていて、すべてがデジタルで作られていると思いながら観ましたが、実際に本作を観ると実写とCGの境目がどこにあるのか気になりますね。これまでに観てきたどの映画とも違う質感を感じましたが、それはハイフレームレートの導入の賜物かもしれません。毎秒48コマのハイフレームレートは、人や物の動きをよりスムーズに見せます。本作では毎秒24コマの通常撮影も併せて導入されていますが、この映画は最初からハイフレームレートなんじゃないか?というほどのなめらかさでしたね」

下田桃子(以下、下田)「それによって得られる没入感は前作以上でした。(本作に向けて実施した)山崎貴監督へのインタビューでは、『「アバター」は、映画のチケット代で僕らをはるか宇宙の果てまで連れて行ってくれる“惑星観光映画”』と語っていましたが、それは本作でも強く感じます。それとナヴィの肌の色は青ですが、海の色も基本は青ですよね。それがどう溶け合うのか気になっていました。実際観てみると、海の部族であるメトカイナ族は、ジェイクやネイティリたちとは微妙に異なる青色の肌を持っていて、両者の肌と海の青が光と共に捉えられることで、それぞれとてもきれいに見えましたね。プロデューサーのジョン・ランドーによると、ジェームズ・キャメロン監督は数千時間の潜水経験を持つダイバーなので、水中を通る光の見え方には精通していると語っていました」

数千時間の潜水経験を持つキャメロンのもと、キャストたちは実際にダイビングにも挑戦している
数千時間の潜水経験を持つキャメロンのもと、キャストたちは実際にダイビングにも挑戦している[c] 2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.


佐藤「水の中の美しさというのは、確かにあるけれど、一方で水の中の怖さもちゃんと描いている。息ができなくなる苦しさはもちろん、モンスターのような生物もいて、自然の怖さが出ています」

下田「“ウェイ・オブ・ウォーター=海の道”に関するセリフは2度出てきました。『海の道は始まりも終わりもない』から始まる長いセリフ。そこに、この作品にとっての海の意義が凝縮されていますね」

西川「あれは海を愛するキャメロンの海洋哲学というか、死生観というか、そういったものの表れなんでしょう」

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