「まさか『アバター』で泣くとは思わなかった」「人生の記憶に刻まれる大作」…『アバター』がすごいのは映像だけじゃないって本当?

コラム

「まさか『アバター』で泣くとは思わなかった」「人生の記憶に刻まれる大作」…『アバター』がすごいのは映像だけじゃないって本当?

「家族愛に思わず泣いてしまった」家族ドラマ、人間の業…じっくりと語られる骨のある物語

映像面ばかりにスポットが当たりがちなキャメロン監督だが、ほとんどの監督作品で自ら脚本も手掛けており、ストーリーテラーとしても非凡な才能の持ち主であることを証明してきた。

森を離れたジェイクたち一家は、海の部族のもとへ身を寄せることに
森を離れたジェイクたち一家は、海の部族のもとへ身を寄せることに[c] 2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』は前作から約10年後の神秘の星パンドラが舞台。ナヴィの一員となったジェイク(サム・ワーシントン)は、木々が生い茂る美しい森の中でネイティリ(ゾーイ・サルダナ)と家庭を築き、子どもたちと平和に暮らしていた。しかし、パンドラの侵略を企てる“スカイピープル”こと人類が再び姿を現し、彼らのねらいが自分であることを察したジェイクは、仲間を守るために家族を連れて森を離れ、海の部族の元に身を寄せることに…。

本作にはジェイク、ネイティリに加え、長男のネテヤム、次男のロアク、養女のキリに末っ子のトゥク、戦争孤児となった人間の少年スパイダーといった子どもたちも登場。子どもに厳格に接してしまうジェイクと父から認められるため向こう見ずな行動をとってしまう息子たちとのすれ違い、海の民メトカイナ族との慣れない生活が引き起こす家族の葛藤といった問題が次々と起き、その危機を団結し乗り越えていく…。そんな王道で骨のある家族ドラマが展開していく。

再び姿を現した人類は、ナヴィおよび惑星パンドラの生態系に破壊の限りを尽くしていく
再び姿を現した人類は、ナヴィおよび惑星パンドラの生態系に破壊の限りを尽くしていく[c] 2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

「家族愛に思わず泣いてしまった。まさか『アバター』で泣くとは思わなかった。海から生まれて海へ帰るとてもすばらしい映画になっている。ナヴィも人間も根本的な部分は変わらないと思う」
「家族の絆、部族の団結、戦いとは、人の情けとは…もう考えさせられることが盛りだくさん!3時間は長いどころか5時間でも足りない、人生の記憶に刻まれる大作でした。キャメロン監督ありがとう!!」
「ナヴィと自然のつながり、人のエゴ。美しい自然が目一杯広がっていて、まさにその場所に自分がいるかのような体験ができました。美しい自然を守る気持ちと家族を大切にしたいという気持ちでいっぱいになりました。『アバター2』の続編も早く観たい!!あっという間の3時間でした!」


など熱いメッセージも数多く、じっくり時間をかけて語られる家族の絆、愛には思わず涙したという人もいたようだ。さらに「前作で亡くなったはずの大佐の復活が楽しみ!シガーニー・ウィーバーも復活するのか?と思いきや14歳の少女役!?どんなことになっているのか、映像は言わずもがな、ストーリーも楽しみにしています」とあるように、前作で死んだはずのクオリッチ大佐(スティーヴン・ラング)の復活、同じく命を落とした植物学者グレイス(シガーニー・ウィーバー)の14歳の娘をウィーバーが演じるなど、SFらしい展開も満載だ。

前作で亡くなった植物学者グレイスの娘として登場するキリ
前作で亡くなった植物学者グレイスの娘として登場するキリ[c] 2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

そんなストーリーが浮かび上がらせているのは、種の存続、自分たちの利益のためだけに自然を破壊し、先住民を排除し、惑星を乗っ取ろうとする人類のエゴや醜い姿だ。

「作品が始まった瞬間に前作の感動を思い出した。圧倒的なパンドラの美しさ!自分がナヴィの民として映画に没入していく浸透感。そしてスカイピープルの傍若無人ぶりに怒りを覚える!スクリーンに映るアバターは実は映画館で鑑賞する我々の投影であることに気づくと、とても安らかな満足感が得られる。自分もエイワの一部になれたのだと…」
「3時間以上なんてあっという間よ。スカイピープルの奴ら、まだあきらめてなかったのか。しかも死んだはずのマイルズ・クオリッチが復活しやがった」


前作で命を落としたはずのクオリッチ大佐がアバターをなってパンドラに帰ってきた…!
前作で命を落としたはずのクオリッチ大佐がアバターをなってパンドラに帰ってきた…![c] 2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

ほかの部族に対し最大限のリスペクトを込めて振る舞うナヴィに対し、無作法に振る舞うスカイピープル。2つの種が対峙的に描かれており、人類の愚行の数々には怒りを覚えると同時に、現在私たちの社会で起きている様々な問題についても考えさせられることだろう。

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