最速レビューをネタバレなしでお届け!映画のプロ10人は『レジェンド&バタフライ』はこう観た!

コラム

最速レビューをネタバレなしでお届け!映画のプロ10人は『レジェンド&バタフライ』はこう観た!

木村拓哉綾瀬はるか共演で、織田信長と濃姫という戦国一有名かつミステリアスな夫婦の物語を新たな視点で描く歴史大作『レジェンド&バタフライ』(2023年1月27日公開)。本作の公式サイトとMOVIE WALKER PRESSで展開している「レジェバタ公記」は、作品をより深く楽しむための情報をお届けするWEBマガジンだ。第4回では、公開に先駆けて本作を鑑賞した10名による短評を一挙に紹介する。

格好ばかりを気にする信長と、密かに信長暗殺をもくろむ濃姫は政略結婚で結ばれるが、出会って早々にケンカをするなど、水と油のようにまったく気が合わない。そんな2人を、濃姫の父、斎藤道三(北大路欣也)の内乱による死や信長軍が今川義元率いる大軍を迎え撃つ「桶狭間の戦い」といった戦国時代の激動が、容赦なく飲み込んでいく。様々な困難を乗り越えるうちに、反発しながらも強い絆で結ばれていく信長と濃姫。しかし、天下統一を目指し、己を“魔王”と称する信長はしだいに孤独を深めていく。濃姫との関係にも亀裂が生じるなか、「本能寺の変」の悲劇が少しずつ2人に迫っていた。

総製作費20億円というビッグプロジェクトとして製作された『レジェンド&バタフライ』。「るろうに剣心」シリーズの大友啓史監督と「コンフィデンスマンJP」の脚本家、古沢良太という日本が誇るヒットメーカーがタッグを組み、木村と綾瀬に加えて、宮沢氷魚に市川染五郎、音尾琢真、斎藤工、北大路欣也、伊藤英明、中谷美紀といった豪華キャストも集結した。映画を語る“プロ”たちは、『レジェバタ』をどう評したのか?

濃姫と信長の想いがせつなくも愛おしいなんて。これは事件!

時間を忘れるほど大胆で挑発的な画の連打。ドラマティックな史実をいまの時代らしいエンタテインメントとして衣替えさせた豪快さ。大友啓史監督と古沢良太、スタッフが考えついた綾瀬はるか扮する濃姫を圧倒的に強い女性として描くこと。それは同性から見ても気持ち良く、木村拓哉演じるヤンチャな信長が、天下人になる刺激を与える唯一無二のパートナーだったことを表現。時代劇による殺陣がまばたきを忘れるほど華麗で、ダイナミックな見せ場として色鮮やかに描かれる、しかも2人の想いがせつなくも愛おしいなんて。これは事件!これぞ職人技!
(映画パーソナリティ・伊藤さとり)


どこをとっても新しい、信長映画のイメージを超えた一大エンタテインメント大作

夫婦愛から見た、人間、織田信長。しかも女性上位の夫婦像が信長に、いままでにない弱さとかわいらしさを、加えていて斬新。カッコつけの青年から、自分を見失ってダークサイドへ落ちていく木村拓哉の信長。その彼を圧倒的な意志の強さで支える、自由を求める野生児の濃姫、綾瀬はるか。何度も衝突しながら、真実の愛で結ばれる夫婦を、二大スターが見事に演じている。愛する者の元へ生還するため、信長が大奮闘する「本能寺の変」をはじめ、どこをとっても新しい、信長映画のイメージを超えた、一大エンタテインメント大作だ。
(映画ライター・金澤誠)

明智光秀役の宮沢氷魚や豊臣秀吉役の音尾琢真、徳川家康役の斎藤工といった豪華キャストが集結!
明智光秀役の宮沢氷魚や豊臣秀吉役の音尾琢真、徳川家康役の斎藤工といった豪華キャストが集結![c]2023「THE LEGEND & BUTTERFLY」製作委員会

「大友監督、やりやがったな!」と心の中で叫んでしまった

かつては杉良太郎、高橋秀樹、役所広司らが演じた豪快で短気な正統派の織田信長役が、その後次世代の俳優たちを経由して、形を変え、ついに木村拓哉の手に。彼が演じる終始やさぐれた信長像に準じて、強く、潔い濃姫を口跡のいい台詞回しで演じる綾瀬はるか、美しく儚げな宮沢氷魚の明智光秀、そして、市川染五郎による怪しい視線を発散しまくる信長の小姓、森蘭丸らが、新しい英雄像に新鮮な華を添えていく。特に、本能寺の変で信長を守ろうと戦う蘭丸の姿に、「大友監督、やりやがったな!」と心の中で叫んでしまった。そんなふうに配役のアンサンブルが楽しい最新戦国時代劇。これが時代劇のパイオニアである東映から創立70周年記念作品として放たれたことに、東映と、時代劇と、映画の変容を感じずにはいられない。
(映画ライター・清藤秀人)

常識破りの大プロジェクトの全貌に迫る!『レジェンド&バタフライ』特集【PR】

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