ここだけ押さえれば大丈夫!「マンダロリアン」S3&「アソーカ」に向けて観ておきたい5つのエピソード
ボバ・フェットの生還と裏社会で成り上がっていく姿を描く「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」
「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」は『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(80)で初登場した賞金稼ぎ、ボバ・フェットが主人公のドラマシリーズ。登場当初からそのミステリアスな雰囲気で人気の高いキャラクターだったが、『ジェダイの帰還』の劇中で死亡したと思われていた。しかし、前述の通り「マンダロリアン」シーズン2で満を持しての復活を果たすことに。本作では、そんなボバが砂漠の惑星タトゥイーンの街モス・エスパで裏社会のボスに成り上がっていく様子と並行して、急死からどのように生還したのかも描かれていく。マンドーやグローグー、アソーカも登場するなど、「マンダロリアン」との関連性も高い作品だ。
「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」:チャプター6
本作の第5話にあたるチャプター5は、なんとマンドーを軸に物語が進んでいく。新しい船を手に入れるためにタトゥイーンを訪れた彼は、そこでモス・エスパの覇権を巡って、銀河外縁のマフィアとも言える存在、パイク・シンジケートと衝突していたボバ側から加勢を頼まれ、これを快諾する。しかし、グローグーのことが気がかりだったマンドーは、戦いの前にグローグーが修行をしている惑星へ向かうのだった。
これに続くチャプター6では、ルークのもとでジェダイの修行に励むグローグーと、その様子を見に来たマンドーの複雑な心境が描かれていく。マンドーの前にアソーカが現れ、再会してしまうとグローグーの修行の妨げになると忠告。その言葉を彼は受け入れ、グローグーのために作った鎖帷子をアソーカに渡して立ち去る。一方、ルークはグローグーにジェダイとしての高い才能を感じながらも、彼がマンドーのことを恋しがっていることから、このまま修行を続けるか、それともジェダイになる道を諦めてマンドーの元に戻るかを選択させる。
このエピソードの見どころとなるのは、マンドーとグローグーの絆、そしてアナキンの弟子であるアソーカと息子であるルークの交流。大部分をグローグーの生き方、マンドーの心情に時間を割いており、「マンダロリアン」の特別編とも言えるエピソードとなっている。
「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」:チャプター7
最終話となるチャプター7では、ボバとパイク・シンジケートによる覇権争いの最終決戦の幕が上がる。マンドーの協力で善戦するボバと仲間たちだが、数的には圧倒的に不利な状況に。マンドーが要請したフリータウンからの援軍が到着するまで奮闘するが、シンジケート側は大型の殺戮型ドロイド、スコーペネク・ドロイドを戦闘に投入。その戦力差に追い詰められてしまう。反撃するためにさらなる援軍として大型獣のランコアを使役して戦うボバ。一方、孤軍奮闘するマンドーは、戦いのなかでルークの元を去って戻ってきたグローグーに再会する。
このエピソードの見どころは、ついに再会を果たしたマンドーとグローグーのやりとり。スコーペネク・ドロイドとの死闘の最中にグローグーの姿を目にして喜ぶも、すぐに絶体絶命のピンチに陥ってしまうマンドー。それを助けるのは、ジェダイの修行で力が増したグローグーのフォースによる攻撃だ。さらに、暴走したランコアをフォースの力でなだめて混乱を治めるなど、グローグーが大活躍する。
「マンダロリアン」シーズン3と「アソーカ」を楽しむため、シリーズを未見の人はまず、今回紹介したこの5つのエピソードから入ってみてほしい。キャラクターの関係性や感情の揺れ動きなど、重要な要素が押さえられ、限られた時間のなかでも最新作に向けての準備ができるはずだ!
文/石井誠