有終の美?打ち切り?「ベター・コール・ソウル」「THIS IS US」「ウエストワールド」…明暗を分けた“2022年終了海外ドラマ”まとめ
サブスク文化の定着もあり、かつてよりも圧倒的に作品数の供給が増えた海外ドラマ。定期的に作られ続けているマーベルや「スター・ウォーズ」の関連作に加え、2022年は「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」や「ロード・オブ・ザ・リング: 力の指輪」といった新たな大作スピンオフドラマも始動し、大きな盛り上がりを見せた。ここでは2022年に有終の美を飾ったシリーズや、日本での海ドラブームを牽引した人気作ながら打ち切りとなったシリーズまでを振り返ってみる。
近年の海外ドラマ代表作「ウォーキング・デッド」は不遇のラストに…
2010年に放送が米ケーブル局AMCで放送が開始されると、日本でも近年の海外ドラマ人気を牽引する存在として君臨した「ウォーキング・デッド」。ゾンビアポカリプスに陥ったアメリカを舞台に、ゾンビとの戦いはもちろん、人間同士の争いも骨太に描き、絶大なる人気を博したが、2022年11月21日の最終回をもって11シーズンにわたる長い歴史に幕を閉じた。
本作と言えば、主要なキャラクターが容赦なく死んでしまうというのが大きな特徴。物語をドラマチックにする一方で、ファンからしたら”諸刃の剣”でもあり、実際、主要キャラのショッキングな死が描かれたシーズン7のエピソード1はシリーズ歴代トップクラスの視聴者数を記録したものの、このエピソード以降はグッと視聴数が低下。加えて、主要キャストの相次ぐ降板もあり、最近ではシーズンごとに過去最低の視聴者数を更新するという事態になっていた。
なおメインシリーズは終わったが、ノーマン・リーダス演じるダリルとメリッサ・マクブライド演じるキャロルのその後を描くスピンオフや、マギー(ローレン・コーハン)とニーガン(ジェフリー・ディーン・モーガン)を主人公とするドラマ「Isle of the Dead(原題)」が作られるなど、作品の世界はまだまだ拡張し続けるようだ。
まさに有終の美!「ブレイキング・バッド」サーガが14年越しに完結
また「ウォーキング・デッド」と同じAMCの目玉コンテンツとして海ドラ人気を引っ張っていたのが「ブレイキング・バッド」。この作品自体は2013年に終了し、その後、悪徳弁護士のソウル・グッドマン(ボブ・オデンカーク)にスポットを当てたスピンオフ「ベター・コール・ソウル」が2015年にスタート。そして2022年8月にシーズン6で終了し、「ブレイキング・バッド」から足掛け14年、サーガに幕を下ろした。
善良な心を持っていたジミー(ボブ)が、どのようなことを経験して、悪徳弁護士へと変貌してくのか?その様子を丁寧に積み重ねて描いており、最終シーズンでは「ブレイキング・バッド」のウォルター(ブライアン・クランストン)とジェシー(アーロン・ポール)も登場するなど、まさに大団円。全米での視聴者数もシリーズを通して最高を記録し、有終の美を飾る恵まれた作品となった。