第80回ゴールデン・グローブ賞が発表!『フェイブルマンズ』『イニシェリン島の精霊』がオスカーに向けて弾み
演技部門は多様な顔ぶれが勢ぞろい!
全米各地の批評家協会賞で他の作品を寄せ付けない圧倒的な快走を続ける『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(3月3日公開)は、ミシェル・ヨーの主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)と、20年ぶりにハリウッド復帰を果たしたキー・ホイ・クァンの助演男優賞を受賞。近年のアカデミー賞を大いににぎわせているアジア系俳優の快進撃は、今年も続くことだろう。
作品賞(ドラマ部門)と同様、アカデミー賞に直結している部門とされているのが主演男優賞(ドラマ部門)。過去10年でこの部門の受賞者は皆アカデミー賞主演男優賞にもノミネートされ、9人が受賞を果たしている。今年この部門を制したのは『エルヴィス』(22)のオースティン・バトラー。エルヴィス・プレスリー役という大役を演じ抜いたハリウッドの新星が、いっきに頂点にのぼりつめる可能性も充分だ。
主演女優賞(ドラマ部門)は『TAR/ター』(5月公開)のケイト・ブランシェットが受賞。これまでアカデミー賞に7度(主演4・助演3)ノミネートされ2度受賞(主演・助演各1ずつ)している現代の大女優は、『ブルージャスミン』(13)以来9年ぶり4度目(主演3・助演1)のゴールデン・グローブ賞受賞。また、助演女優賞を受賞した『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』(2月1日よりディズニープラスにて独占配信)のアンジェラ・バセットは、アカデミー賞候補となった『TINA ティナ』(93)以来29年ぶりのゴールデン・グローブ賞受賞となった。
ほかの部門では、『バビロン』(2月10日公開)が作曲賞を受賞。世界中で大熱狂を巻き起こしているインド映画『RRR』(公開中)は主題歌賞を受賞し、インド映画初の快挙を達成。アニメーション映画賞は『ギレルモ・デル・トロのピノッキオ』(Netflixにて配信中)が受賞し、非英語作品賞では『アルゼンチン1985 歴史を変えた裁判』(Amazon Prime Videoにて配信中)がアルゼンチン映画としては37年ぶりの受賞を果たした。
第95回アカデミー賞のノミネートは、現地時間1月24日(火)に発表される。それぞれの作品から届けられる続報に注目していきたい!