【連載】「MINAMOの話をきいてミナモ?」 第11回 あんな人こんな人

コラム

【連載】「MINAMOの話をきいてミナモ?」 第11回 あんな人こんな人

いま人気急上昇中のAV女優、MINAMOが愛する映画や本、音楽、さらには自身の様々なことを語る連載「MINAMOの話をきいてミナモ?」。第11回は、MINAMOの周りにいる「困ったサン」について語っていただきます。

いろんなものが便利になり、いろんな人の価値観が受け入れられつつあるこの世の中だが、困ったサンはたくさんいる

 【写真を見る】MINAMOがこれまでに出会った「困ったサン」とは?
【写真を見る】MINAMOがこれまでに出会った「困ったサン」とは?撮影/SAEKA SHIMADA ヘアメイク/上野知香

普通に、ごく普通に生きているつもりなのにたまにギョッとするような人と出会う。そんな人たちは、私をジワジワと悩ませ、モヤモヤで心の中を満たし、フツフツと湧く怒りを抱かせる「困ったサン」である。「こまったさん」という児童書があるが、あんなかわいいもんじゃない。会った後一人になったとき、なぜかモヤモヤする。そんな人が誰しも周りにいるのではなかろうか。

「困ったサン」と言えば、私が20歳の時の話。たまに行っていたバーに知り合いがいたのでそこで一緒に飲むことに。盛り上がって良いワイン飲んじゃおうと、誰かが言い出した。すると向かいに座っていた30代の女性が「この子たちワインなんて飲めないよ、まだお酒の味もわからないでしょ」と言った。強いお酒から若い私たちを守ってくれたのかと思った。しかし、その後も「そんな話この子たちには経験ないでしょ、わかんないよね」「お家の人が心配するから早く帰りなね」など、言葉尻がチクっとするような言い方が続いてだんだんと気分がやられてしまい、私たちは早々に帰ることにした。

帰りながらモヤモヤしていると、友達が突然「同性からの悪意の8割が嫉妬らしいよ」と言い放った。私は霧が晴れたようにすっきりして、笑ってしまった。そしてすっかりその女性のことを忘れることができた。感情にとどめておける嫉妬は美しいが、言動に移してしまう嫉妬は醜い。今もその友達の言葉は私を助けてくれている。

MINAMOは着たい服を着てるだけなのにあれこれ言ってくる「困ったサン」たち
MINAMOは着たい服を着てるだけなのにあれこれ言ってくる「困ったサン」たち撮影/SAEKA SHIMADA ヘアメイク/上野知香

ここ数年ずっとモヤモヤしていることがある。それは服装について。私は肩が出ている「オフショル」といわれるものや、背中がぱっくり開いている服が大好きだ。ただ単純に「かわいい」と思うから着ている。だが「そんな服着て誰に見せたいの」と言っちゃう「困ったサン」が必ずいる。いろんなものが便利になり、いろんな人の価値観が受け入れられつつあるこの世の中だが、そんな輩はまだ撲滅されない。「決めつけ」とは怖いものだ。「まんじゅうこわい」をリメイクして、「こんな怖いものは食べてしまおう」なんて言ってそんな輩食べてやろうか。きっと美味しくないんでしょうね(笑)。


■MINAMO プロフィール
京都府出身。2021年6月にSOFT ON DEMANDよりAV女優としてデビュー。趣味は映画&レコード鑑賞、読書。
YouTubeにて「MINAMOジャンクション」を配信中。
Twitter:@M_I_N_A_M_O_
Instaglam:minamo_j


人気セクシー女優がエンタメ愛を語るエッセイ連載「MINAMOの話をきいてミナモ?」
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